ニュース
» 2013年12月31日 更新

価値観経営の時代。ソーシャルメディアが変えるマーケティング 2014年。「セマンティック」が重要キーワードへ

大学時代言語学を専攻していて、良く出てきた単語「セマンティック」が最近ウェブでも存在感を高めている。なぜ2014年はウェブがますますセマンティックになるのか。今回はそれをお話していきたいと思う。

そもそも「セマンティック」とはなんぞやという所からはじめなければならないだろう。Semanticは意味論という意味で、解説はWikipedia(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%8F%E5%91%B3%E8%AB%96)に譲るとするが、人間がどのように自分の身の回りで起こったことに意味付けし言語化するのかという認知意味論や様々な分野が研究されている。

今回お話するセマンティックはそのような言語学上の意味論ではなく、簡単に言えばウェブで取り扱っている情報に意味付けをして、分類をしやすくしようという事である。HTML自体は記号の羅列であるから、それに主体である人間がどのように意味付けしていくかという事だ。

言語データにされない情報がウェブの流通の多くを占めるようになる時代

さて、今ウェブでやりとりされている情報はどんな情報だろうか。このコラムのようなテキストが以前は主流だったかもしれない。これはインターネット接続の帯域やコンピュータの性能もあり、テキストデータのような軽いデータしか扱えなかったからだ。しかし時代は移り変わり、フェイスブックなどのSNSでやりとりされる情報の多くが「写真」や「動画」になりつつあるのはみなさんも感じているだろう。6秒のループ動画でコミュニケーションするVineも人気であったり、写真が主体のPinterestやInstagramといったサービスもある。このようにデータが写真や動画になってくると、その中から「言語」を取り出す事は難しい。ビデオや音声はまだ音声認識でテキスト化するという事も可能かもしれないが、写真からその意味を取り出す事は容易ではない。

タグ付けしなければインターネット上の情報を整理出来ない

そうなってくると、その写真や動画に何らかの「タグ付け」が必要になってくる。検索エンジンはそのタグを頼りに分類せざるをえないからだ。セマンティックウェブが重要になってくるというのはそういう事だ。今までテキスト情報を拾っていけばある程度情報の収集整理は可能だったものが、拾えないものが多くなってきた。その中で動画や写真をいかに適切にタグ付けして整理するか。そこに大きな商機がある。

インパクトの動画や写真を紹介するウェブサイトが人気

開設14ヵ月で月間ユニークユーザー数が3000万! ~史上最速で急成長するバイラル・メディアサイト「Upworthy」の秘密http://gendai.ismedia.jp/articles/-/36339

爆発的に急成長するバイラルメディア、バブルなのか本物なのか
http://blogos.com/article/76495/

バイラルメディアと呼ばれるサイトが急成長している。衝撃的や感動的、面白い写真や動画を中心に、ソーシャルメディアで拡散される事を前提に編集されたウェブサイトだ。このバイラルメディアの急伸にもやはりセマンティックは関係している。適切にタグ付けされた動画や写真というのは実はそんなに多くは無い。それを見つけて来て、適切にタグ付けし、検索をされやすくする。この流行はその価値が増大している事の証左と見る事も出来るのではないだろうか。

ウェブ空間には未だに膨大な数の「意味づけられていないコンテンツ」が広がっている。それを見つけて整理する役割がよりいっそう重要になる2014年になるはずだ。日本でも同様のサイトが急成長しているので注目していきたい。

意味付けをするというのは実は人間にしか出来ない作業だ。あらゆるものが機械に代替される時代において、機械に取って代わられない重要な仕事がこのウェブ情報のタグ付けという作業なのかもしれない。

参考:セマンティックウェブとは?
http://e-words.jp/w/E382BBE3839EE383B3E38386E382A3E38383E382AFWeb.html

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

プロフィール

石田陽之

石田陽之

株式会社サイバーブリッジ代表取締役、中小企業のSNS活用&リスク管理、海外企業の日本マーケティングコンサルタント。

「マーケター通信」購読一覧