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» 2014年4月16日 更新

マナビある、O2Oアソビ これからのO2Oを語る前に、身構えておきたいこと

 2013年は「O2Oサービス開始」というリリースが乱立した、O2O戦国時代の幕開けとなりました。雰囲気だけで言えば。ただその波は2014年もおさまることなく、各業界で新たなO2Oが誕生しています。トレンドとしてはオンラインからオフラインへの流入系が大半を占めていますが、個人的には逆の流れの方に興味があります。なぜなら、オンラインとオフラインの双方向こそがO2Oの本質であると考えているからです。

 例えば百貨店は、来店における大量のトラヒックを有するオフライン界最強のチャネルの1つ。昨今のコンビニのサービス拡大やECの台頭、大型アウトレットモールなどの登場によって消費者の選択肢が広がり、百貨店業界の売上規模は収束しています。それでも未だに百貨店が強い地位を維持している理由の1つには交通機関の利便性の良さがあります。主要な駅からのアクセスが抜群なため、オフラインとしては最もO2Oのポテンシャルを発揮できるのです。

明確な課題があるからこそ、ニュースになる

 百貨店のO2O施策に注目が集まる理由としては、オフラインの現場において明確な課題意識を持っているからでしょう。

 漠然と「オンラインからもっと集客したい」というレベルのマーケティングではなく、ショールーミング化という大きな課題への対策です。ショールーミングの流れには「共存していくべき」という意見が圧倒的に多く、百貨店自身が所有するECへ誘導する試みも始まっていますが、個人的にはもっとECと戦っていく意気込みを見せて欲しいと思うのです。つまりショールーミングとの真っ向勝負です。

 例えば、一時的でもいいから「Amazon、価格.com 徹底対抗!」なんていうスローガンを掲げるプロモーションを仕掛けるのはどうでしょうか。以前、他店徹底対抗系のプロモーションをやり過ぎて自爆していた家電量販店がありましたが、期間限定であればリスクを最小限に抑えることができ、尚かつECの会員数を短期間で急増させることができるはずです。

 いまの百貨店業界はそれ程の意気込みとインパクトある施策が必要と感じています。現状はO2O系サービス開始のニュースの量に対して導入結果や成果のニュースを見る機会が圧倒的に少ないです。個人的にはもう新たなサービス導入のお知らせより、そろそろ明確な成功事例が出て来ることを期待しています。高い注目度があるからこそ、もっと攻めの一手が必要なのです。

2020年に向けて、さらに百貨店のO2Oに注目が集まる

 百貨店の強みとして忘れてはならないのは電鉄との連携があること。主要な都市にある百貨店と、観光地を結ぶ電鉄。そのインフラを利用することでO2Oは「観光インバウンド」へと規模を拡大していきます。さらには2020年に向けた海外インバウンドも徐々に始まっていくでしょう。

 このコラムではそんな流通・小売業界の動向を追いかけ、より良いO2Oを思考していきます。これからは漠然とした話でなく、もう少し実務を通して肌で感じている市場のいまをアウトプットしてまいります。

 以上初エントリーでした。

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プロフィール

秦 大二郎

秦 大二郎

新卒でNTTの通信エンジニアとして入社し、勤務外でイベント報道メディアを立ち上げて取材活動やイベントマーケティングなど多岐に渡って活動。現在は株式会社リンケイジアジャパンでO2Oを軸にマーケティング企画を行う。

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