ニュース
» 2013年4月16日 更新

広報担当者のわくわくする毎日 浅田真央ちゃんの引退表明報道について、広報の視点から。

先週末はフィギュアスケートの国別対抗戦が開催されたのはみなさんもご存知のこと。
しかしその結果以上に大きく報道されたのは浅田真央ちゃんの引退表明でした。

参考記事:浅田真央、ソチ五輪後に現役引退へ

浅田真央ちゃんは、女性タレントの人気度ランキングでもここ数年上位を維持しており、今後どのような道に進んで行くのか見逃せない人であることは言うまでもありません。
また、彼女のスケート人生への区切りが与えるインパクトはフィギュアスケート界だけにとどまらないでしょう。彼女が登場する選手権が開催されるスケート場での広告、テレビ中継番組でのCMの量は半端ではありません。彼女が試合に出場するたびに破格の広告費が動いているのは一目瞭然、広告業界も他人事でははいはずです。

ところで、今回の引退表明は、彼女が意図したもの、計画的なものだったのでしょうか?
ことの発端は、試合後の記者会見で彼女がソチ・オリンピックへの意気込みを「競技人生の集大成としたい」、そして記者からの「スケート人生として最後のつもりか?」という質問に対し「今はそのつもりです」と言ったことのようです。その後のWebニュースや翌日の新聞記事に「引退を表明」と大々的に掲載されてしまったのだから、ご本人もさぞビックリしたのではないかとおもいます。なぜなら、私の調べる限り、彼女の口からは一言も「引退」という言葉を出てはいないのですから。結果的に「引退表明」という記事がでたことで、彼女は翌日再度正式に記者会見を行い、その思いを語るに至ったようです。

広報として軽視してはいけないスポークスパーソンとしての重要なスキルが関係しています。
スポークスパーソンは自分の発信した言葉が、受信者側でどのように訳されて受け止められるのか、ということを常に意識、配慮して発言するスキルが求められます。その瞬間の個人的な気持ちや意見を素直に表現したつもりが、組織全体や将来のことまで含めた発言として記事になることもあります。質問をうけるときも、記者がどのようなストーリーや背景をもってその質問をしているのかを瞬間的に読み取って適切に回答する、という技術を身につけなければいけません。
また、スポークスパーソンがこのようなスキルを習得できるように準備を整え、サポートするのが広報の仕事でもあります。浅田真央ちゃんのように、民意が「最後まで応援してあげよう」と前向きな論調になればいいですが、必ずしもポジティブに転換できるとは限りません。ここは、企業広報として軽視してはいけない重要なポイントであることを認識しましょう。

浅田真央ちゃんの大ファンとして長年彼女を応援してきた私としては、試合という緊張感の中で彼女の演技がみれなくなるのはとても寂しいことですが、彼女の出した決断であれば尊重します。まずはソチ・オリンピックで彼女の大満足の笑顔がみれることを夢見て。

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

プロフィール

日本オラクル株式会社 広報室 石川純子

日本オラクル株式会社 広報室 石川純子

2001年に日本オラクルに入社してから10年以上、IT業界の広報として経験を積んできました。現在はオラクルの業務アプリケーションやビジネスインテリジェンスなどの製品の広報活動に加え、今年オラクルが注力している分野であるカスタマーエクスペリエンスやクラウド、日本オラクルの特長的な人事制度や社員犬キャンディなども担当しています。オラクルという会社、製品やサービスを正しく理解してもらうために切磋琢磨する日々を送っています。

カテゴリ

  • Webサイト構築
  • キャンペーンノウハウ
  • データ分析/効果測定

「マーケター通信」購読一覧