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» 2014年4月28日 更新

元・百貨店マーケッターが見た【住宅業界】の明日 クレーム処理満足度向上でOB施主紹介を得られる要点(1)

ネクスト・アイズ早坂です。

今回は、お客様のクレームであっても、大切な紹介獲得チャネルのひとつとして、

継続してフォローすることで関係性を維持する可能性について解説します。


クレーム処理は、だれでもイヤなことですし、時間と手間を考えても、

全く割にあいません。単純に人件費で換算すると、より合わないと考えがち。

でも、クレーム処理でもっとも大切なことは、

『「謝意」をきちんと伝える』・『時間を守る』・『迅速な対応をする』こと。


突き詰めていくと、『社員に対する教育』を含め社内で徹底することです。

もちろん、自分自身でも徹底できるように努力を続けることが大切です。


これが、工事中によく見舞われる『対応の不備』や、お引き渡し前後に発覚する

『瑕疵』といった大ピンチから、施主(=お客様)に『○○さんなら、安心して紹介できる!』

という気持を持っていただけるチャンスですし、この気持ちをDMなどで伝えつづけて

いくと、『紹介』というチャンスにつながっていきます。


ご承知の通り、お客さまとの接点は「直接担当者に言う苦情・クレーム」だけで

はなく、良いこと・悪いことが、直接的・間接的を問わず、無数に存在します。


クレームをチャンスに変えるために、お客さまとのコミュニケーションの接点

全てにおいて、「お客さまと最適なコミュニケーションができているのか?」

「今まではこれで良かったけれど、これからもこのままで良いのか?」など

常に考え、改善して、行動していく必要があるのではないでしょうか。

以下、施主(=お客様)の欲求やクレームが発生しやすくなる環境について

自分なりに分析してみます。

それなりのボリュームになるので、何回かにわけて配信いたします。



【1】 クレームが発生する要因から消費者欲求を分析


 住宅業界では、施主の権利意識と情報入手が容易になったことから、

施主が住宅会社に対して求めるニーズはより高く、また個別化しています。


平たくいえば、『モンスターすれすれのアタマデッカチ&ワガママ』ということで、

最近はどんな業界のどの企業でも、そのようなお客様が増えているそうです。

住宅業界に置き換えると、良い家であることはもちろん、どこまで対応可能か

慎重に検討する必要はありますが、請けた以上は施主の欲求に応えるサービス

の提供が重要になります。

整理すると、以下の内容になります。


 (1)機能品質欲求  +   (2)経済的欲求   = できてあたりまえ・満足できて当然

       ↑       
 ※ クレーム対象が明確

機能や品質に対する欲求と支出する対価など経済的な欲求について、

施主は当然みたされるべき欲求と考えています。


施主自身もできあがりつつある家をみて、自分自身の欲求を満たせるかどうか

判断しやすいことから、現場サイドが苦労して調整していることにも関わらず

現地を観て単純な苦情やクレームに結びやすいといわれます。


クレームを引きおこす要因(心理的補償)としては、他に2つの欲求があります。


  (3)愛情欲求 +  (4)尊厳欲求  =  自分の気持ちをわかってほしい

          ↑
  ※大切に扱われていることへの満足を重要視


上記で述べた愛情や尊厳に関する欲求は、施主が心理的補償を求めている

ために、どの程度のサービスを提供すれば良いのか住宅会社側から見え

にくいこともあり、これらの欲求を満たす取り組み手法は、業界によって

さまざまです。


また、同じ業界でも差が生じています。

心理的補償を求めるニーズに対しては、『自分の気持ちが理解された』と感じる

ことができれば、苦情やクレームを生じないばかりか、施主の満足度は一気に

向上します。


この心理的補償=自分の気持ちをわかってほしい、という点をどうやって満足

させるかが、今後のOB施主との関係をよりよくするために大切な要素ではある

のですが、(1)機能品質欲求・(2)経済的欲求・(3)愛情欲求・(4)尊厳欲求という

上記4つの欲求のうち、いずれかが満たされなければ苦情やクレームが発生して

しまいます。



つまり、(1)と(2)、そして(3)と(4)といった性格が異なる欲求を満たすためには

一連の苦情・クレーム処理のなかで、バランスよく達成されなければならないの

です。


次回は、提供サービスの特性と提供レベルの関係性、クレームにつながりやすい

環境について、小売業での経験を踏まえながら解説しましょう。

一連の苦情・クレーム処理をきっかけに、ファン(顧客)化する取り組みは、

今後予測される市場縮小与件のなかでは、優先順位の高い取り組みなのです。

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プロフィール

早坂 淳一

早坂 淳一

中立の立場で住宅全般に関する対応を承るネクスト・アイズ(株)にて【ブチョ~】と呼ばれる立場で《ハウスネットギャラリー》という注文住宅リフォームポータルサイトを運営しながら、《ハウスネットギャラリー》でわかったお客さまの興味/関心と、あちこちから直接、間接的に聞いてくる市場/行政/政治の動きを掛け合わせて、主に新しいことを立ち上げるような仕事をしてます。

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