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» 2012年10月17日 更新

Mobile x Social x Marketing アドテクエンジニアの面白さ

スケールアウトの上野さんが「広告システムのエンジニアが不足していることでイノベーションが加速できていない日本」という面白い記事を公開していました。普段はWebサービスの裏方であまり知られてはいないアドテクノロジーですが、本当はエンジニアにとって面白い領域だと思っています。私が考える何故エンジニアにとってアドテクノロジーのエンジニアリングが面白いのか、三つのポイントに絞ってまとめたいと思います。


■膨大なトラフィック、リアルタイム

アドテク系は非常に膨大なトラフィックに直面します。配信対象のサイト数は数百から数万サイト(もちろんもっと多いネットワークもあります)、そのサイトの1PVあたり数個の広告がありますので、毎日膨大な数の広告を配信します。ユーザ数はそれぞれの配信対象サイトのユーザをまとめた数(弊社の今現在の公表値で月に3億5000万人へのネット広告配信をしているようです)になり、通常のサイトに比べると影響範囲の大きいシステムと言えます。また、その配信から出力されるログも膨大な量になります。
こういった膨大なトラフィックを裁きつつ、一つ一つのリクエストはリアルタイムな返答を行っています。インターネット広告は、誰かがWebサイトを閲覧した時にブラウザがアドサーバへ広告をリクエストし、その時にどのクライアントのどのキャンペーンのどのクリエイティブを配信するかを決定します。RTBなどの場合は、その時点でビッティングを行い最高値の広告を配信しますし、ユーザ属性やサイト属性、行動履歴から配信する広告を判断することもあります。この様にサイトでよくみるバナー広告も裏側は非常にダイナミックな処理が行われています。




■絶対に落ちてはいけない

広告配信は絶対に止めてはなりません。広告主はある時期に目的をもったキャンペーンを実施しているため、広告が止まると、実際に配信する広告費用以外にも多くの損害を被ります。また業界の習慣などもあり、特別な違約金や追加の配信が必要になる場合もあります。媒体社にとっては売上機会を損失させるだけではなく、配信の停止によりベージの表示に時間がかかることでユーザビリティの低下や、レイアウト崩れが起こった場合はサイトのブランドを低下させることにも繋がります。
バーストトラフィックを含んだトラフィックを処理しつつ、リアルタイムかつ耐障害性をハイレベルで要求されるシステムはそれほどありませんし、その影響が外部の多くの会社に与えることを考えると、インターネット業界の中でも非常に運営していくのが難しいシステムともいえ、エンジニアの力量を試すにも伸ばすにも良い環境だと思っています。


■発展中のテクノロジーで、技術で解決できる問題が多い

インターネット広告テクノロジーは今まだ発展途上です。スマホ広告やリアルタイムビッティングなどはここ数年で大きくなって来た分野ですし、Vieweableなど、まだまだこれから実装されていくコンセプトであり、それらはどれも技術的な解決が必要です。また広告主の広告効果を上げる仕組み、媒体社の売上効率を上げる仕組も技術的に解決でき、一つのアルゴリズムが即売上に反映されます。次々と新しいコンセプトが生まれ、作ったもの結果がすぐにビジネスに反映され、その一つ一つが競争力になっていきます。そういったスピードの中で仕事ができるのはエンジニアにとっては面白いと思いますし、今日本で数少ない広告プロデューサの足がかりになると思います。


以上、ざっくりですが、アドテク業界の援助射撃になれば幸いです。

(ウチは今日本での採用枠はないので、アドテクのエンジニアリング・プロデュース業に興味があるかたは直接面接に行ってください。)





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プロフィール

菊地弘祐

菊地弘祐

1975年生まれ。女性向けブランディング広告ネットワークを運営するグラムメディア・ジャパン勤務。主にモバイル関連のエンジニアリング担当。

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