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» 2012年12月20日 更新

ちびクロの細かすぎて伝わらないネットサービスの話 大手不動産ポータルサイトのユーザビリティを比較 HOME'S(ホームズ)ユーザビリティ研究


こんにちは、黒須敏行です。

前回までHOME'SのビジネスモデルHOME'SのSEO対策について解説をしました。今回でHOME'S研究は最後になりますが、最終回はHOME'Sを中心に各不動産ポータルのユーザビリティについての分析をしようと思います。そもそもユーザビリティとはなんぞや?という話だと思います。私も以前は言葉の意味を間違って使っていたためそこをまずは整理しましょう。

ISO(国際標準化機構)という非営利法人がスイスのジュネーブにあります。工業分野の国際規格を策定することが目的の団体ですが、彼らがユーザビリティという言葉の意味を以下のように定義しています。

指定された利用者によって、指定された利用の状況下で、指定された目的を達成するために用いられる際の、有効さ、効率及び利用者の満足度の度合い

・・・わかりにくいですね(汗)

いいかえるとユーザーが目的を達成しやすいかどうかという理解で問題ありません。ユーザビリティあるあるといってもいいよくある間違いはユーザビリティはある決められたフォーマットが存在するという考え方です。その考え方は間違いであり、ユーザビリティはユーザによって異なるという理解が正しいです。

ユーザビリティ定義.jpg

ただしサイトの改善行う際の現実としてはユーザの属性で区分を作り、最適なユーザビリティを考えるということになります。それでもユーザビリティはユーザによって千差万別であるという考え方が重要です。

そんなわけでユーザーによって正解が異なるユーザビリティを比較するという発想がそもそも微妙なんですが、今回は不動産ポータルのサイト内検索という機能に絞る形で性能比較をしてみようと思います。

サイト内検索で重要な要素である

・情報の一覧性
・レスポンススピード
・検索結果までの遷移

の3つを各サイト毎に見て行きましょう!

■検索結果の一覧性比較

不動産ポータルあるあるのひとつに、どの物件を見ても同じ案件という現象があります。これは一つの物件を複数の賃貸仲介会社が扱っており、各社の出稿媒体が同じ場合に起こる現象です。運営者にとってPVがあがって掲載している不動産会社への誘導にはつながりますが、ユーザーにとっては何度も同じ物件をクリックして確認する必要があるため使いやすいとはいえません。

HOME'Sは以前からこの検索結果の一覧画面の改善に力を入れていました。同一物件をまとめて表示させているのは現状もHOME'Sだけです。

まとめているのはHOME'Sだけ.jpg

ビジネスモデルとの兼ね合いもあると思いますが他の媒体も採り入れて欲しい施策です。

■サイト内検索と絞り込み条件結果のスピード比較

不動産サイトの検索は
・フリーワードのサイト内検索機能
・掲載画面における絞込み検索機能
という機能に2つにわけることができます。

当然各社によって、検索結果を返すスピードはまちまちです。今回はどのサイトが最も結果を早く返すかというスピード調査を行いました。まずはフリーワード検索のレスポンススピードを比較しましょう。FIrefoxの○○というツールで調査しました。

door賃貸が最も速い.jpg

リブセンス運営のDOOR賃貸が最も速いです。次に掲載画面一覧が表示された後の、条件で絞込り込んだ時のスピードを比較してみましょう。

スマイティのレスポンスが最も速い.jpg

スマイティがトップでしたが、なぜこんなにも速いのでしょうか。レスポンスに時間がかかるのは画像データですが、スマイティやHOME'Sはまずページのテキスト情報だけを返し、処理速度が遅くなる画像データなどを後から表示させるようにしています。そのため厳密に比べるとそこまで変わりませんが、体感時間が圧倒的に違います。実際に検索してみるとわかると思います。

■検索結果までの遷移

不動産を探す際の方法として、多くのユーザーは「地域×賃貸」「地域×不動産」などのキーワードを叩いて検索をかけます。その際に着地するのは下層ページがほとんどです。そして様々な条件を変更して物件を探すというシナリオが考えられます。

どのサイトも左のカラムに様々な条件を用意していますが、カラムを選択して検索結果を返すまでの遷移が異なっています。最もストレスなく表示されるのが、HOME'Sスマイティです。

画面遷移が発生しない.jpg

検索するたびに検索結果が表示される仕様になっているためページが切り替わることがありません。これによって短期間に数多くの検索条件で物件を探すことができます。

■まとめ

サイト内検索の3要素をもとに各サイトを評価するならHOME'Sがトップで次点がスマイティでしょう。

具体的にこの検索性能の差がどれほど反響数の向上に結びつくかというデータが無いのが恐縮ですが、サイト内検索の性能を高めることにマイナスになる要素はないでしょう。また体感してもらうことで理解できると思います。

不動産業界の方はもちろんですが、他業界の方もこういった検索方式は是非取り入れてみて欲しいです。

次回の更新を楽しみにお待ちください。
それではまたこの場所でお会いしましょう!

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プロフィール

黒須敏行

黒須敏行

早稲田大学在籍時に株式会社アルコにアルバイトとして参加し入社。現在はコンサルタントとしてベネッセやラクスルなどが運営する大規模サイトを中心にウェブマーケティング改善のプランニング及びコンサルティング活動を行なっている。

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