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» 2017年2月21日 更新

ちびクロの細かすぎて伝わらないネットサービスの話 【大規模サイトマーケター向け】大量の検索結果をSEOに活かす際の2つの注意点

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検索サイトのようなウェブサービスは大量のコンテンツをエリアや目的などのカテゴリで整理し、それらを検索エンジン経由のランディングページとして活用するのが一般的だと思います。この施策の問題点は検索数が非常に少ないキーワードのランディングページはコストの問題で用意ができないことです。

これを解決するために下層ページ経由の検索クエリやサイト内検索データデータをもとにランディングページを大量に生成する方法があります。既に大量のコンテンツを持っていることが前提ですが一晩で100万ページ生成することも可能です。

ただ少し方法を間違えると検索流入減少リスクが多分にある施策なので、どのように注意して生成すれば良いのかを整理します。

・LP生成施策の流入価値
・そもそもの仕組み
・施策のリスクと回避方法

上記の流れで解説していきます。それでは参りましょう!


検索流入が劇的に増える

まずは始めに低コストにページを大量生成する施策がどれくらいの価値を産むのかを確認しましょう。

※この記事では生成したページのことをキーワードページと呼びます。

キーワードページ施策は大規模なウェブサービスで採用されているケースが多いです。ahrefsでドメインとキーワードディレクトリ毎の月間検索流入を比較してみました。

右列がキーワードぺージの検索流入数ですが数十万の貢献も珍しくありません。比率で見るとわかりますがとらばーゆに至っては30%を超える流入がこのキーワードページから生まれているのがわかります。

この数字はahrefsで調査したので実際はこの数字より多いと思います。タウンワークやsuumoは実際はこの数倍以上あるでしょう。


そもそもの仕組み

キーワードページ施策はウェブサイトに掲載されている大量のデータをキーワード毎に検索結果という形で返し、それらをGoogleにインデックスさせることで流入をもたらします。

この仕組は検索エンジンに非常に似ています。ただしGoogleは検索結果をインデックスさせていませんがこの施策はランディングページを大量に作るため検索結果をGoogleにインデックスさせるところが違いです。

この施策ができる条件は

・大量のコンテンツを持っている
・それらのコンテンツを検索結果として振り分けするデータを持っている

この2つ重要になってきます。

あとこの施策は基本的には各サービスのTOPページからコンテンツを見てもらうというよりも、Google検索エンジン経由で集客を増やすことが主眼です。

後述しますがページ同士が重複したり、低品質なものになるケースが多く誘導ページリスクがあります。

ドメイン運営歴が長く、ナチュラルリンクが大量に集まっているようなサービスはこういった判定を受けづらい傾向にあります。ウェブサイトにおけるドメインの体力の要素も重要になるため全てのウェブサービスが採用できる施策ではありません。


2つのリスク

この施策はスタート時には右肩上がりに流入が伸びますがあるタイミングで落ちていくケースがよくあります。

理由は

・低品質化しやすい
・重複しやすい

この2つです。

 -低品質化しやすい

サイト内検索キーワードや検索クエリワード毎にページを自動生成しますが、数百万PVのサービスだと生成するキーワードのデータも大量なものになります。

何も考えずに生成すると

・検索結果がゼロのページが大量にインデックス
・そもそも生成させてはいけないキーワードでページが生成されてしまう(競合企業のブランド名など)

といったことがよく起こります。

 -重複しやすい

検索クエリデータとコンテンツがあれば初期に数百万、毎月数十万ページ増やすこともできます。機械的にページを大量生成するため

・キーワードページ同士のコンテンツが重複する
・本体ディレクトリのターゲットキーワードと重複する

という問題が起こりやすいです。

例えばマイナビバイトのページを見てみると

このようにコンテンツが重複するがキーワードが多少ずれているという問題が起こります。

また本体サイトでは「高知市 短期バイト」に対応するLPがあるにも関わらずキーワードページに似たようなページが生成されています。

ではどのようにこの問題を回避すれば良いのでしょうか?


設計と名寄せが重要

この問題を非常に高い精度で解決しているのが食べログが運営する食べログのキーワード一覧というコンテンツです。

食べログキーワード

食べログはTOPページからエリア(東京、大阪など)やジャンル(和食、洋食など)で絞り込むことができますが食材(熟成肉、豆腐など)で店を選ぶことはできません。

この食べログキーワードはTOPと被らないキーワードが網羅されているので本体ディレクトリのターゲットページとの重複を回避できます。

検索結果が無い場合はリンクが生成されない仕様なので低品質判定も回避しやすいです。

ただしキーワードページ同士の被りは解決できていないようです。

検索結果数は若干異なりますが、重複判定リスクはあるでしょう。

これは事前にキーワードを名寄せするしかありません。

しかし数百万ものキーワードをどのように整理すれば良いのか?

この記事がヒントになります。

【転職会議】クチコミをword2vecで自然言語処理して会社を分類してみる

word2vecという機械言語処理をかけることで言葉をベクトルで表現することが可能です。

例えばキーワード毎に割り振った数値がある一定基準に満たす(1以上など)キーワードは機械的に名寄せするといったルールで低コストに解決ができます。

ただし完全に機械でやるのはまだ厳しい感じがするのでクラウドソーシングなどを活用したチェックは必要になってくるでしょう。


キーワード施策まとめ

もしあなたのウェブサービスが

・大量のオリジナルデータを保有
・大量の検索クエリを保有
・ある程度のサービスの運営歴がある(5年以上)

などの条件であれば試す価値がある施策です。

そして既に施策を打っているものの、流入が停滞 or 減少している場合は上記の問題が解消されていない可能性があります。

誘導ページ判定される前に見直すべきです。

それではまたこの場所でお会いしましょう!

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プロフィール

黒須敏行

黒須敏行

早稲田大学在籍時に株式会社アルコにアルバイトとして参加し入社。現在はコンサルタントとしてベネッセやラクスルなどが運営する大規模サイトを中心にウェブマーケティング改善のプランニング及びコンサルティング活動を行なっている。

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