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» 2012年11月27日 更新

コミュニケーターとしてのキャラクター活用の現在 第5回 インターミッション・・・日本広告学会発表と「朝ズバッ!」出演

 日々の業務に追われ、前回更新から三週間も経ってしまいました。反省しきりです。その間に、自分が当事者となる様々なことがありました。

 まず11/18に広告学会第43回全国大会で、早稲田大学朴先生との共同研究「マーケティング・コミュニケーションにおけるキャラクターの活用実態と効果検証」を発表しました。

当研究での分析ステップを転載します。

STEP1:まず、キャラクター市場の動向を考察する

STEP2:東日本大震災での活用事例などに代表される、コミュニケーター、特にソーシャルコミュニケーターとしてのキャラクターの役割を確認する

STEP3:従来型の短期的販促効果ではなく、ブランドの長期的アイコン・シンボル、コミュニケーターとしてのキャラクター活用に着目し、キャラクターのタイプ別にその効果を検証する

 企業や団体のコミュニケーション活動におけるキャラクター活用について、実際の活用状況をもとに、まずは以下のパターンに大別しました。

そして、販促に直結しない広告・広報での長期利用について、「ストーリー系」「ファンシー系」「オリジナル」、どのタイプが企業やブランドの広告・広報に活用していることを認知されやすいかキャラクター自身のパーソナリティイメージが企業のブランドパーソナリティと一致するか、昨年7月に実施した全国の男女中学生~50代700人が対象のインターネットリサーチ結果を用いて検証を試みました。

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 調査設計時の仮説設定が甘かったこともあり、製品カテゴリーによる違いや、量(出稿量)や質(クリエイティブ表現の優劣)による影響を加味しておらず、充分に検証できたわけではありません。

また、キャラクターと企業・ブランドのパーソナリティが一致することの意味についても、敢えてパーソナリティの異なるキャラクターを使って、意外性によるギャップで注目させ拡散を図るやり方もあるため、今回はあくまでも探索型研究の域を出ません。

そのような限界もありますが、当研究で導出されたおおまかな傾向を下記に記しておきます。

〔ストーリー系キャラクター〕

  • 「能力」「刺激」のパーソナリティイメージが強い。
  • 「能力」「刺激」のパーソナリティイメージは、活用企業のブランドパーソナリティとも一致しやすい。

〔ファンシー系キャラクター〕

  • そのキャラを活用していることが認知されやすい。
  • 「誠実」「洗練」「平和」などのパーソナリティイメージが強いが、活用企業のブランドパーソナリティとは一致しにくい。
  • その中で両者のつながりが見られるパーソナリティイメージは『信頼』。

〔オリジナルキャラクター〕

  • 企業とキャラ相互での活用認知が圧倒的に高く、広告・広報のアテンション獲得と製品識別の手段として機能。
  • キャラと企業のブランドパーソナリティの一致も、「誠実」「洗練」「刺激」などで高い。

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発表後の質疑応答では、人気タレントがキャラクターを演じる場合はどうか、グッズなどの展開がベースであってもファンシーでないキモカワ系は何に含まれるのか、などの意見をいただきました。

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 そして11/24-25に埼玉県羽生市で開催された「ゆるキャラさみっと in 羽生2012」では、TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ!」にて、"ゆるキャラに詳しい"専門家(笑)としてガイド役を仰せつかることになりました。

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ということで11/25の朝から、レポーターの米田やすみさん&スタッフの方達と1時間以上かけてだだっ広い会場内を歩き回り、ゆるキャラ、スタッフ、ファンの皆さんとの交流を深めてきました。 

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 その様子は翌11/26の8時またぎコーナーで放送されました。

公式で265、実際には300以上と思われる全国のゆるキャラと、二日間で29万5千人と発表された多くの来場者が一堂に会した会場の熱気は例年以上、とにかく圧巻でした。

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 毎年この季節はゆるキャラ絡みの取材申し込みが多いですが、二週間前11/12-16のRKB毎日放送さん「中西一清 スタミナラジオ」電話生出演(11/22付のWisdom Blog「売るキャラとネタキャラ ~ゆるキャラのこれから~ で詳しく書きました)など、今年は特にメディア方面からの注目も多かったようです。

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  一見無関係な今回の発表やトークは、現代のコミュニケーションのあり方を映す鏡として極めて貴重な機会だった、と今になって感じています。

それらの体験に基づき、ご当地キャラまで及ぶ幅広い領域で、キャラクターに関する研究とビジネス上の提案をうまく融合させていきたい、との決意を新たにしました。

 関係各位の皆さま、自分の拙い説明を見聞きされた皆さま、どうもありがとうございました。今後とも宜しくお願いします!

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プロフィール

野澤智行(のざわともゆき)

野澤智行(のざわともゆき)

1964年栃木県生まれ、千葉大学文学部行動科学科卒業。ビデオリサーチを経て、アサツー ディ・ケイで、コミュニケーション領域でのキャラクター開発・活用・効果測定・分析までの業務を担当。日本広告学会会員、日本マーケティング・サイエンス学会会員。

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