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» 2012年11月22日 更新

目指せ! セクスィー・データサイエンス・マーケター 「隠れ不満」を「感動」に変える瞬間を見逃すな!

レストランに行ったのに、自分の料理だけすごーく待たされたり、オーダーと違うものが出て来たりすることって、たまにありますよね。こんな時、皆さんはどうされますか?

米国の全米レストラン協会(National Restaurant Association) の過去の統計によると、店舗サービスや商品などに不満を抱いたお客様の内、実際にクレームをお店に伝えるのはたった4%なんだそうです。それでは不満を持ったのにクレームを言わなかった96%のお客様はその後どうするか?なんと、91%の客はもう2度とその店を訪れないとの結果がでているそうです。こうした、不満を持ちつつ黙ったまま静かに去ってしまう顧客のことを「サイレント・クレーマー」なんて呼んだりします。 
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 mini_oshima.gifのサムネイル画像 確かに。慎み深いワタクシ、勇気が無くてクレームまでは言わないかも。
  でも、嫌な経験をしたお店って、わざわざもう一度行こうとは思わないですよね。


企業に対しては物言わぬ「サイレント・クレーマー」。でも、ご近所さんや友人には「あのお店、ヒドイんだよ!」と脚色して伝えたり、そんなにサイレントではないかもしれません。

最もクールかつ大規模に「あいつらヒドイんだよ!」と叫んだのは、某大手航空会社の空港手荷物係にギターを壊されてしまったカナダ人ミュージシャンのデーブ・キャロル氏でしょう。

彼は対応をさんざんたらい回しにされた挙句に、壊されてしまったギターの弁償を拒否された経験を歌にして、自らが受けたヒドイ体験を歌いながら伝える動画をYouTubeにアップしました。この動画、1000万回以上再生(2012/11/22現在 12,619,319回再生)されたほど注目を集め、当時、あっという間に広がりました。焦ったこの航空会社は後日、正式に謝罪し、弁済に応じています。


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サイレントではないクレーマーはその場での対応は大変ですが、お客様の不満に耳を傾け対応することで挽回のチャンスが残されています。不満を解消することで満足度が上がり、自社のファンになってくれるかもしれません。反対にサイレント・クレーマーは気付かないうちに静かに離れて行ってしまい、離れた分だけ企業の収益を減らしてしまいます。その中でも、口コミやソーシャルメディア上で悪評を喧伝していってしまう厳しいお客様は発見やタイムリーな対応が難しく、気が付いた時には自社のブランドを大きく傷つけてしまっているかもしれません。

実は、この隠れた「厳しいお客様」をソーシャルメディア上で見つけ出し、ソーシャルメディア上で顧客サポートを行うことで、顧客の経験を大満足なものに変えるための取り組みが始まりつつあるんです。 
 mini_oshima.gifのサムネイル画像さあ、皆様、お待たせしました。ここで、セクスィー・データサイエンスの出番ですよ。

 

不満を驚きに、驚きを感動に!!! 


この取り組みの先頭に立っているのが、コールセンターなどの顧客接点の最前線です。コールセンターといえば、電話をかけたりお問合せや苦情の電話を受けたりと、「電話」を使った顧客対応というイメージがありますが、ソーシャル時代の中、様相は変わりつつあります。

先週、11月15~16日に開催されたコールセンター/CRM デモ&コンファレンス2012 in 東京 でも、「ソーシャル&カスタマーサービスセミナー」が特設で開催されるなど、ソーシャルメディアを活用した顧客対応に業界の注目が高いことがうかがえます。

実は、こちらのイベントでは我らがSASのセクスィー・データサイエンティストの原島淳も講演させて頂きました。講演中、来場の皆様から一番ご関心を頂いたのも、問合せのコールを待つ従来の受身なサポートではなく、Twitter などを活用し、表面化していない顧客の不満を発見し積極的にサポートを行う「Active Support」でした。当日の原島の講演内容から、携帯電話会社のセクスィーな顧客サポートの取り組みをご紹介します。


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海外の某大手携帯電話A社では、Twitter上の自社に関する発言を常に収集し、Active Support の取り組みを始めています。

まずは、先週のブログでご紹介した国連の事例と同様、分析に直接関係のないゴミのデータ「ノイズ」を除去します。次に「携帯端末」「ネットワーク」「サービス・価格」「コンテンツ」といったようにカテゴリー分けを行い、それぞれのカテゴリーごとに、そのつぶやきが満足なのか不満なのかのセンチメント(感情)を判定していきます。この2つのステップで、膨大な量のつぶやきから対応すべき「つぶやき」を判断する負荷の大幅軽減ができます。

 mini_oshima.gifのサムネイル画像でも、今回の最大のセクスィー・ポイントは、次のステップです。

彼らはツイートの発信回数やフォローワー数、RT(リツイート)されてた回数と人数、さらには過去のつぶやきの内容を分析し、ある「つぶやき」をした人が自社にとってどの程度の影響を持っているのかを評価する分析を行っているのです。対応すべきツイートの中から、多数のフォローワーを持ち、ネガティブな意見を拡散させるリスクが高い影響力が強い人を見つけ出し、対応の優先度を的確に判断できる仕組みを作ったのです。
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例えば、私が、
「家の前にマンションが建ったら、携帯の電波、弱くなっちゃった!A電話タノムヨー(;´_`)」
なんてツイートをした場合、「電波」「弱く」というワードから「ネットワーク」カテゴリの不満ツイートと判断した上で、私のインフルエンス度に応じて、例えば「A携帯電話会社のセクスィー原島です。よろしければ、ホームアンテナ設置のための調査に伺います」とツイートでサポートを行うことも可能なのです。

 mini_oshima.gifのサムネイル画像 おぉ。これはセクスィー!
  「サイレント・クレーマー」をリアルタイムに発見し、能動的にサポート提案していく。
  最初はビックリするかもしれませんが、困っている時のこんな対応はタイムリーで助かる!
  期待も予想もしていない分、嬉しい驚きで感動しちゃうかも。

ツイートを分析し、顧客の影響度を把握することで、最も自社のブランドイメージや収益に影響を与える顧客の水面下の不満を発見し、満足度をあげるためのサポートを能動的に行えるようになるのです。こうした取り組みは既に、銀行や百貨店などで実現されています。
顧客の不満を驚きに変え、驚きをさらに感動に変える可能性を秘めたソーシャルメディア分析は、まさに、セクスィーな情報がいっぱい詰まった玉手箱なのかもしれません。
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・・・・・と、皆さん。ちょっと気になることがありませんか?
企業がソーシャルメディア上での影響度を対応優先度の基準にし始めているってことは、提供するサービスレベルの判断にも活用できるってことですよね。

はい!ありました。ちょっと前の記事ですが、
Kloutのスコアが40以上だとサンフランシスコ空港の
VIPラウンジが無料で使える―キャセイがキャンペーン開始 (2012年5月10日 記事)

SNSでの影響力を測定するサービス「Klout」が大手航空会社と提携し、2012年5月~7月までサンフランシスコ国際空港を利用するKlout指数40以上の旅客はキャセイのファースト/ビジネスクラス用のラウンジが利用できるキャンペーンを実施しました。「こうした動きは、企業がKlout指数をマーケティング上有用だと気づき始めていることの表れだ。」だなんて、これから、こうした動きが加速していくかもしれませんね。

 mini_oshima.gifのサムネイル画像 ソーシャルメディア分析で、不満の現場を感動の現場に変える可能性に気付いた私。
   セクスィー・ポイントを 5ポイントと、懐かしの黒電話3台をGet しました★

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プロフィール

大島 玲子

大島 玲子

SAS Institute Japan株式会社 でBtoBマーケティングのキャンペーン企画/管理を担当。愛犬と一緒に、サッカー観戦をするのがお気に入りの時間。

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