ニュース
» 2012年12月 6日 更新

いよいよ師走。街もクリスマス・ムード全開になってきましたね。
ということで今回は、セクスィーにクリスマスを楽しむ、クリスマス特別編をお届けします。

201206_1.jpg

セクスィー・データサイエンティストの皆様は、もちろん、サンタクロースの存在を固く信じていらっしゃるかとは思いますが、世の中には驚くべき事にちょっと違った見方をする人々も存在するのです。クリスマスの時期になると友達から面白ネタとして回ってくるのが 「Scientific Inquiry into Santa Claus (サンタクロースに関する科学的探究)」。「Does Santa Exist?(サンタクロースは実在する?)」や「Is There Santa Claus?」など様々な題名が付いていますが、いずれも大真面目にサンタクロースの稼働可能時間や必要移動距離、プレゼントの積載量やそれによって受ける空気抵抗を計算しています。

簡単にご紹介しますと・・・・・
世界中にキリスト教徒の良い子が何人いるかを人口統計から算出した上で、時差を踏まえてサンタの活動可能時間を計算し、プレゼントの積載量や空気抵抗などを考慮に入れた結果、サンタクロースは1/822.6秒で「駐車して煙突を飛び降り、プレゼントを靴下に入れ、入りきらなかったプレゼントをツリーの下に置き、用意されたお菓子を食べ、煙突をよじ上ってソリに戻り、次の家庭に移動」という一連の作業を実行し、音速の3,000倍にあたる毎秒1,040kmで移動していることを明らかにしつつ、214,200頭のトナカイを操りつつ、宇宙船が大気圏に再突入する時と同じ空気抵抗を受けながら進んでいることを根拠に、もしサンタクロースが一人でクリスマスの夜にプレゼントを配ったのであればサンタクロースは亡くなっているという結論を導き出しています。


201206_2.jpg

mini_oshima.gifのサムネイル画像 ううふふふ。これ、面白い!サンタさんが一人という従来の考えに固執してしまい、
  勢い余ってサンタさんが居ないっていう結論になっているのはイケていませんが、
  サンタさんの行動をリアルに迫ってみるその姿勢、ワタクシ、嫌いじゃありません。
  ちなみにこの探究、私のヒマな同僚が全文を翻訳してくれたので、
  ご興味がある方は文末の<追記>をご覧ください。


サンタクロースを信じている皆様におかれましては世界サンタクロース協会からの「日本におけるサンタクロースのサービス提供開始は未定」という残念な発表は記憶に新しいかとは思いますが、日本オフィスが設立された暁にはそのスムーズな立ち上げを全力で支援したいと思い、私も微力ながら、アナリティクスでどこまでサンタクロースを支援できるのか考えてみました。その名も、Santa Clause Optimization Suite for X'mas。
本製品、2つのコンポーネントを予定しております。

①子供達から寄せられるプレゼントの需要予測  X'mas Present Demand Forecasting
②トナカイの疲れを最小限に抑える最適な経路分析  Reindeer Logistics Optimization
 mini_oshima.gifのサムネイル画像 うーん。どちらも、サンタさんの活動には必要不可欠な分析です。
   一つずつ、じっくり見て行きましょう。

 

子供達から寄せられるプレゼントの需要予測
X'mas Present Demand Forecasting


意外と知られていない事実ですが、サンタクロースは子供たちにプレゼントする玩具を一緒に住んでいる小人と一緒に製造しています。サンタクロースは玩具メーカーの工場長という顔も持っていたんです。進化する玩具への技術的対応も課題ですが、クリスマス当日にプレゼントの欠品が出たり、逆に在庫の山が積みあがらないよう、どの玩具を何人位の子供たちがお願いするかをキッチリ予測する必要があります。そのためには過去の子供たちからの玩具リクエスト・データを分析して、ある種類の玩具をお願いする子供たちの数の増減動向に隠されている「パターン」を見つけ出すことで、そのパターンに基づいて今年のお願い件数=需要数を予測できるようになるのです。こうした時間経過ごとに記録された数値列からパターンを見つけて将来の予測を行う分析を「時系列予測」と呼んだりします。

20121206_42.jpg
全く同じような時系列予測による需要の予測は、大手の自動車メーカーでも実際に行われています。車種や車体の色、インテリアカラーなどで階層的にグループ分けを行い、各グループと類似する特徴を持つ車種の販売実績から作成した「販売パターン」を使って、何台くらい販売できるかを予測するのです。もちろん、経済動向やエコカー補助金などの外的要因、さらにはプロモーションの反響なども大きく影響しますので、そうした変動要因の影響度も過去のパターンから分析し予測値に反映することで予測精度を上げていて、なんと20%の予測精度向上、5%の在庫削減を実現した事例もあります。同様のことは携帯電話やたばこなど様々な需要予測に活用されています。

サンタクロースとしては、今年公開されたアニメ映画や戦隊ヒーロー関連おもちゃの販売実績、クリスマス商戦前のゲーム機の新製品情報とプロモーション計画などは外部要因として抑えておきたいポイントでしょう。過去の子供たちからの玩具リクエスト・データベースを使って分析することにより、その年のクリスマスに必要な玩具の数を事前に予測することが可能になるのです。

  mini_oshima.gifのサムネイル画像 過去のパターンを見つけることで、プレゼントのリクエストが来るか、
   どれだけモノが売れるか、将来まで予測することができちゃうんだ!
   確かにサンタさんにとってもメーカーにとっても欠品や在庫の山は避けたいですもんね。
   「ただ今、欠品中です」なんて言うサンタさん、絶対に嫌ですもの。

トナカイの疲れを最小限に抑える最適な経路分析 
Reindeer Logistics Optimization


クリスマスの夜、トナカイが頑張ってソリを曳くわけですが、敷地面積が狭くソリの駐車スペースが限られる上に煙突がある住宅が極端に少ない日本においては、空を飛ぶよりも道を走る時間が長くなることは想像に難くないかと思います。これによるトナカイの疲労はサンタクロースの日本におけるサービス提供の大きな障壁の一つとなっています。どのトナカイで、どのルートを、どの時間、どの順番で通れば、最も効率よく各家庭を回れるかを分析すれば、トナカイの疲労を最小限に抑えることが可能となります。
201206_5.jpg

驚く事に、全く同じような配送ルートの最適化分析が、海外の配送会社で実施されていて、その効果が実証されています。この配送会社は国内に30,000もある生産拠点から穀物を収集し、中間保管地を経て、港から出荷をおこなっていました。天候や周辺で行われるイベントによる混雑状況、ガソリン量や配送用トラックの台数などいくつかの制約条件があるわけですが、制約条件のなかで最適な解を見つけるための数学的手法を活用して、各拠点を効率よく回り港へと届ける最適なルートを分析することに成功したのです。同様の分析は、コールセンターでの人員配置などにも活用されています。電話がかかってくる量を予測してスキルごとに必要なオペレーターの人数をシミュレーションした上で、サービスレベルや勤務ルール、休暇予定などの様々な制約の中でコストを最小化できるシフト作成を実現しているんです。

サンタクロースとしては、子供に決して姿を見られてはいけないという最大の制約の他に、クリスマスの朝までにすべての良い子にプレゼントを届けるという時間的制約、一度に積めるプレゼントの量、赤い鼻に悩んで走れないトナカイなど様々な制約に長年悩まされているはずです。こうした様々な制約条件のなかで最適なルートを自動計算する仕組みがあれば、日本国内でのサービス開始に向けての障壁は、一気に下がると思われます。
201206_6.jpg

  mini_oshima.gifのサムネイル画像 いろんな制約条件を一つ一つ考えながら計画を立てていては
  プレゼントの配達業務にも影響してきちゃうものね。
  予測値をもとに、様々な制約条件を加味して、最適な経路を出せちゃう
  だなんて、最適化分析ってば、スゴイ!!! 

これ以外にも、
サンタクロースの存在を信じていない子供の不正なプレゼント受給の検知」、
レコメンドエンジンによるプレゼント申込の促進
などのコンポーネントを追加予定です。Santa Clause Optimization Suite があれば、サンタクロースの日本サービス開始も、そう遠くない気がして参りました!

・・・・・・・・。
なーんてお手伝いが、データ分析を使って出来れば、楽しいですよね。
  mini_oshima.gifのサムネイル画像 データ分析や予測ってマーケティングだけの話じゃなかったんですね。

  需要を予測したり、様々な制約条件の中での最適な解を導き出したりするって、
  「過去」のデータを使って「将来」を予測してるってことですよね。
  サンタさんが子供たちに希望通りのプレゼントを届けるために、
  玩具をいくつ作ればいいのか、どの道を通ればいいのかという判断を、
  経験と勘だけじゃなくってちゃーんとした根拠に基づいて出来るようになるんだなぁ。
  
  あれ。これ、マーケティングでも、とっても重要なことですね。

  アナリティクスの力でサンタさん日本進出の架け橋になったかもしれない私、
  セクスィー・ポイントを 5ポイントと、クリスマスケーキ5個をGetしました。! 

20121206_72.jpg

追記

 

※文中でご紹介した「Scientific Inquiry into Santa Claus (サンタクロースに関する科学的探究)」にご興味がある方はご覧ください。

サンタクロースに関する科学的探究 (日本語翻訳版)

  • トナカイのどの種も空を飛ぶことができない。そして、30万の生命体が未確認と言われるが、そのほとんどが昆虫や菌などであるとも言われている。しかし、この事実のみで(サンタのみが見たことがあるされる)空飛ぶトナカイの可能性を排除することはできない。
  • 世界には約20億人の18歳未満の子供が存在する。しかし、サンタはイスラム教、ヒンドゥー教、ユダヤ教の子供達に対してのサービスを提供しないことを考慮し、人口調査局(Population Reference Bureau)の数値を参考に算出すると、その対象人口が15%まで削減され、3億7800万人となる。人口調査の1家庭につき平均3.5名の子供が存在するという数値を使い計算を行うと、サンタがサービスを行うのは9,180万家庭と算出される。また、この際、家庭につき1人はよい子がいると仮定する。
  • タイムゾーン...の違いと地球の自転の関係により、サンタが東から西に向けて活動することを前提とすると、31時間をクリスマスの作業時間として活用することができる。これにより、サンタは毎秒
    822.6家庭への訪問が必要ということになる。これは、よい子がいるキリスト教1家庭に対し、駐車し、そりから飛び出し、煙突を飛び降り、プレゼントを靴下に入れ、入りきらなかったプレゼントをツリーの下に置き、用意されたお菓子を食べ、また煙突をよじ上り、そりに戻り、次の家庭に移動...という一連の作業を、サンタは1/822.6秒で実施することを意味する。また、この対象となっている9,180万家庭が、地球上に均一に分布していると仮定した場合、1家庭につき1.25 km(0.78マイル)を移動する計算となり、総移動距離では1,200万km (755万マイル)という計算になる。この距離の中には、31時間で最低でも1回はするであろう生理的な行動や、となかいへの餌やりなどは含まれません。つまりサンタは音速の3000倍、毎秒1,040km(650マイル)で移動していると結論付けられる。比較のために語ると、人間が作り出した最も速い乗り物であるユリシス宇宙探査機で、その速度はわずか秒速43.8km(27.4マイル)である。また、トナカイは1時間で24km(15マイル)を走ることが限界と言える。
  • そりに対する加重を考察すると、面白い点が浮き彫りになる。すべてのよい子は、サンタからもらうプレゼントをレゴセット程度の大きさ約1kg(約2ポンド)と仮定すると、そりに321,300トンを積載することになる。これは、太っているといわれているサンタを計算に入れない数字である。地上で、トナカイが引くことができる重さは、どれだけ多く見積もっても135kg(300ポンド)を超えない。例え、空飛ぶトナカイがこの10倍を引けたとしても、10頭に満たないトナカイではこの重量を引くことができない。単純に計算をしても214,200頭のトナカイが必要となる。これにより、トナカイを含む総重量は353,430トンにまで増加する。これも、比較のために語ると、豪華客船エリザベス号4台分の重量となる。
  • 353,000トンの物体が毎秒1,040km(650マイル)で移動すると、巨大な空気抵抗と格闘しなくてはならなくなる。これは、宇宙船が大気圏に再突入する時と同じ状態でトナカイに熱を加えることになる。先頭の2頭はそれぞれ毎秒14.3京ジュールのエネルギーを受けることになる。つまり、先頭の2頭のトナカイは一瞬にして火に包まれることになり、後続するトナカイを同じ危険にさらすことになり、そりが通過した後には強烈な衝撃波(ソニックブーム)を発生させることになる。これにより、そりを引く全トナカイは、1/4,260秒で蒸発することになる。この間、サンタは17500.06倍のGを受けることになり、113kg(250ポンド)程度と仮定されるサンタは、195万kg(4,315,015ポンド)もの力で、そりの背もたれに押し付けられることになる。

 結論:もしサンタがクリスマスイブにプレゼントを配っていたのであれば、サンタはすでに亡くなっている。

Scientific Inquiry into Santa Claus (英語版)

1. No known species of reindeer that can fly. BUT there are 300,000 species of living organisms yet to be classified, and while most of these are insects and germs, this does not completely rule out flying reindeer (which only Santa has ever seen.)

2. There are 2 billion children (persons under 18) in the world. BUT since Santa doesn't (appear) to handle the Muslim, Hindu, Jewish and Buddhist children, that reduces the workload to 15% of the total-378 million according to Population Reference Bureau. At an average (census) rate of 3.5 children per household, that's 91.8 million homes. One presumes there's at least one good child in each.

3. Santa has 31 hours of Christmas to work with, thanks to the different time zones and the rotation of the earth, assuming he travels east to west (which seems logical). This works out to 822.6 visits per second. This is to say that for each Christian household with good children, Santa has 1/1000th of a second to park, hop out of the sleigh, jump down the chimney, fill the stockings, distribute the remaining presents under the tree, eat whatever snacks have been left, get back up the chimney, get back into the sleigh and move on to the next house. Assuming that each of these 91.8 million stops are evenly distributed around the earth (which, of course, we know to be false but for the purposes of our calculations we will accept),we are now talking about .78 miles per household, a total trip of 75-1/2 million miles, not counting stops to do what most of us must do at least once every 31 hours, plus feeding and etc. This means that Santa's sleigh is moving at 650 miles per second, 3,000 times the speed of sound. For purposes of comparison, the fastest man-made vehicle on earth, the Ulysses space probe, moves at a poky 27.4 miles per second-a conventional reindeer can run, tops, 15 miles per hour.

4. The payload on the sleigh adds another interesting element. Assuming that each child gets nothing more than a medium-sized lego set (2 pounds), the sleigh is carrying 321,300 tons, not counting Santa, who is invariably described as overweight. On land, conventional reindeer can pull no more than 300 pounds. Even granting that "flying reindeer" (see point #1) could pull TEN TIMES the normal amount, we cannot do the job with eight, or even nine. We need 214,200 reindeer. This increases the payload-not even counting the weight of the sleigh-to 353,430 tons. Again, for comparison-this is four times the weight of the Queen Elizabeth.

5. 353,000 tons traveling at 650 miles per second creates enormous air resistance-this will heat the reindeer up in the same fashion as spacecrafts re-entering the earth's atmosphere. The lead pair of reindeer will absorb 14.3 QUINTILLION joules of energy. Per second. Each. In short, they will burst into flame almost instantaneously, exposing the reindeer behind them, and create deafening sonic booms in their wake. The entire reindeer team will be vaporized within 4.26 thousandths of a second. Santa, meanwhile, will be subjected to centrifugal forces 17,500.06 times greater than gravity. A 250-pound Santa (which seems ludicrously slim) would be pinned to the back of his sleigh by 4,315,015 pounds of force.

In conclusion: If Santa ever DID deliver presents on Christmas Eve, he's dead now.

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

プロフィール

大島 玲子

大島 玲子

SAS Institute Japan株式会社 でBtoBマーケティングのキャンペーン企画/管理を担当。愛犬と一緒に、サッカー観戦をするのがお気に入りの時間。

「マーケター通信」購読一覧