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» 2013年1月17日 更新


さてアナリティクスを始めよう!と思った時、まず思い浮かぶのはどんな作業でしょうか。

ハリウッド映画や海外ドラマに出てくる世にもセクスィーなデータサイエンティスト達は、
データベースにパパッとアクセスし分析手法を駆使して、犯人を見つけたり、
パスワードの解読したり、次に電話を鳴らす場所を調べたりと大活躍をしています。
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 mini_oshima.gifうん!うん!
   せわしなくキーボードを打ちながら、画面に数字やらプログラムやら
   グラフやらが表示され、分析作業を進めていくイメージです。

 

でも、この 「データベースにパパッとアクセス」というステップの前には、
当然ながら、「データを準備する」 という作業が必要です。
今すぐ犯人を見つけろ!という時に、ノンビリと犯罪関連データと履歴データを
統合して加工して・・・なんてやっていたら、間違いなく国外逃亡されちゃいます。
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そう!そうなんです。ハリウッド映画の情報分析官の活躍にも、そして今までご紹介
した様々なセクスィー事例にも、お料理番組的な下ごしらえ済みの材料のように、
「分析用にバッチリ準備しておいたこちらのデータベースを活用しまして」という
隠されたステップがあったのです。

実はデータ分析を始める上でキモとなるのが、この「データ準備」であり、今、多くの
企業が分析に使うデータをどうやって準備すれば良いのかを悩んでいます。
ということで今回はこの課題に正面から取組み、データ分析で大きな成果を上げた
米国の小売企業を紹介します。


分析作業の75%が「データ準備」


カべラス(米国)は、釣りやキャンプといったアウトドア用品の専門店で、店舗やOnline、
カタログ通販など幅広いチャネルでサービスを提供しています。10年以上前から、販売
データや人口統計データと、自社の大規模な顧客データベースを組み合わせた分析に
取り組んできました。

しかし、そんな彼らも実は大きな悩みを持っていたのです。
その以前の悩みを彼らのマーケティング調査分析部長さんに語って頂きましょう。

 統計担当者は、以前、作業時間の75%をデータ準備だけに費やしていましたが、
 現在では多くの時間をデータ分析に当てています。
 より柔軟に市場に対応できるようになりました。その価値は計り知れません。
            
             コレイ・バーグストローム氏
             カべラス マーケティング調査分析ディレクター

 mini_oshima.gifギョ、ギョッ!75%ってすごいですね。
   それ、顧客分析の専門家が月曜から金曜まで働いたとして、木曜日の夕方
   まで、ずーっっと、分析に使うデータ準備をしていたってことですよっ!
   それじゃ、分析に使える時間、足りなくなっちゃうんじゃないの?

   20130117_3.jpg

そう。本来の分析作業にもっと多くの時間を使い、差別化になるもっと有益な知見を得たい。
それこそがカベラスが抱えていた課題であり、あるべき姿でした。


分析に最適なデータ準備


カべラスはこの課題を解決するために、部門やチャネル、ブランドごとでバラバラに持って
いたデータを組織横断で統合しました。ここで彼らが気を付けたのは、単なるデータの統合
や連携などではなく、「顧客の全体像」を把握することができる分析に最適な顧客軸の
データベース
を作るという点です。
彼らは店舗や、Webサイト、カタログ通販での購入データを統合し、顧客一人ひとりを5段階
で評価するモデルを作成しました。全てのチャネル横断で顧客一人ひとりの価値を包括的
に理解できるようになり、より高度にパーソナライズした対応を実現できるようになったのです。
 mini_oshima.gifこれ、まさに以前ご紹介したオムニチャネルの実現じゃないですかっ!


また、データの整合性や意味についても整理を行いました。
例えば「売上」項目一つとっても、部署やデータソースによって意味合いは変わります。
税込なのか税抜なのか、配送料を含んでいるのかいないのか、正しい分析を行うためには、
データソース間での整合性をとりながら整備していく必要があるのです。

さらに分析担当者が自分で直接データにアクセスし加工できる環境も作り上げました。
これにより今までIT部門に依頼してから受け取るまでに2週間ほどかかっていたデータを
必要な時に担当者自身が抽出・加工してタイムリーに分析が行えるようになっただけでなく、
新しい視点や軸で分析をしてみたいと思ったら、すぐに新しい項目を追加することが
可能になったのです。
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試行錯誤を繰り返しながらタイムリーな分析を思う存分できる環境が整ったことにより、
最も収益性の高い顧客が誰なのか、理想的な見込み顧客はどこに何を買いに来るのか、
といった知見を競合他社に先んじて見つけることができるようになったのです。
 mini_oshima.gifうーん。セクスィー!
   ハリウッド映画も真っ青なスピード感と、
   決定的な競合差別化になりうるセクスィーな分析。
   データ準備に費やしていた時間を分析に使うことができるように
   なったことで、こんな分析に取り組める環境を手に入れたんですね。

   一見、地味で面倒臭いデータ準備作業。
   でも分析力を企業の「武器」に高め、セクスィー・データサイエンス・マーケターになる
   ためには、非常に重要な、避けては通れないステップなんですね。

Garbage in, Garbage out (ガーベジイン・ガーベジアウト)なんて言葉があるように、
いくら分析を高度化していっても、元になるデータが整備されていなければ、分析結果は
信頼に足らない、まさに、「ゴミを入れると、ゴミが出てくる」結果になりかねませんものね。
しかもビジネスの現場はハリウッド映画顔負けのスピード勝負の世界になってきています。
必要な時に必要なデータにすぐにアクセスできる環境は必要不可欠です。

アナリティクスの基本には、分析に最適なデータ準備の仕組みアリ!
作業時間は大幅に短縮しても、その重要さは変わることはないんですね。

 mini_oshima.gifデータ分析におけるデータ準備の大切さを再認識した私。
  セクスィー・ポイントを 5ポイントと、テント3つをGet しました★
 

 20130117_5.jpg


【参考文献】
 カべラス、SAS を活用して顧客増に成功

 

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プロフィール

大島 玲子

大島 玲子

SAS Institute Japan株式会社 でBtoBマーケティングのキャンペーン企画/管理を担当。愛犬と一緒に、サッカー観戦をするのがお気に入りの時間。

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