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» 2013年11月 8日 更新

目指せ! セクスィー・データサイエンス・マーケター 「科学的マーケティング」を目指した保険代理店

保険会社から保険料控除の証明書が届き始めると、「あぁ、もう今年もあと少しだなー」なんてシミジミしちゃいますよね。2013年も残すところ早くも2ヶ月を切りましたが、今回はイギリス最大の大手保険チェーンが取り組んだ顧客理解に基づく新規顧客の獲得と市場シェア増加へのアプローチをご紹介したいと思います。

イギリス最大の大手保険チェーン Swinton Group は住宅保険から自動車保険、旅行保険まで幅広い保険商品を総合的に提供しており、現在では従業員 3,000人、500店舗にまで成長しました。
しかしこの5年間ほどで様々な保険会社の商品やサービス、価格を一度に較べられる比較サイトがいくつも登場するなど価格主導の競争が激しくなり、保険を購入する顧客の性質も大きく変化しました。
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外部のダイレクトメール発送会社を利用して順調に保険見積りの希望者など「見込顧客」の獲得を行ってきたSwintonですが、さらなる効率化と変化し続ける顧客ニーズに応えるためアナリティクスに基づいたマーケティング活動への取り組みを始めたのです。
 
より「科学的」なマーケティング活動
従来Swintonでは契約の更新日が近づいた顧客全員に契約更新の案内を発送するといった形でキャンペーン対象者が選択されていました。さらに企画を立て対象者の選択を行ってから結果を受け取るまでに、なんと 5カ月かかっていたのです。
mini_oshima.gif 更新間近の顧客全員にダイレクトメールを送るとなると
 さすがに費用もバカにはなりませんよね。
 しかも効果が分かるのは5か月後・・・。
 それじゃ、改善策を立てるには遅すぎるし、
 同じ失敗を別のキャンペーンでもしでかしちゃう!

そう。Swintonの顧客情報担当マネージャーのAndy Mills氏は次のように振り返ります。

「私たちは、もう少し賢くデータを活用したいと考えました。
 お客様をどのようにセグメントするか、市場にどれほど速く対応できるか、
 マーケティング・キャンペーンについて最適な意思決定ができるか。
 私達はもっとスキルを磨いていかなければならないと考えました。」20131108_2.gif
 Swinton ではこの問題を解決するために、商品ごとに分散していた顧客データを一つにまとめ顧客一人ひとりを一元的に管理できるデータウェアハウスと顧客分析、そしてキャンペーン管理を行える環境を構築しました。これによりどのようにターゲットを選択するか、どのようにメール送信先をセグメントするか、さらにどのようにチャネル間の統合を図るかといったマーケティング業務での意思決定に「科学的」なアプローチを取り入れることができるようになったのです。
 
業務効率の向上とキャンペーンの最適化
アナリティクスに基づいた「科学的なアプローチ」により、Swintonは新規顧客および契約切れになっているかつての顧客にターゲットを絞り込んだキャンペーンを、タイミングよく実行することができるようになりました。さらに顧客行動についての理解が深まったことで、顧客が特定のオファーにどの程度反応するか予測できるようになり、キャンペーンへの反応率は飛躍的に高まりました。さらにより細かいセグメントで顧客をグループ分けした複雑で大量のキャンペーンも自動で実行できるようになったのです。

例えば従来のSwinton では契約商品の種類などで5つのターゲット・グループに分け、それぞれ年10回、合計50回のキャンペーンを行っていたとします。人の手で処理するには5つのグループに分けるのが限界でしたが、同じグループの中でも顧客一人ひとりが関心を持つ商品種類は異なっており、期待したほど効果が出ない事が悩みでした。
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しかし現在のSwintonでは、顧客分析に基づき保険契約の件数や加入期間、性別や年齢などにより 50 グループに細かく分類し、それぞれに最適なオファー内容を吟味したキャンペーンを自動的に実行できるようになりました。
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mini_oshima.gif 同じ50回のキャンペーンを行うと言っても、
 セクスィー・レベルは全く違います!
 興味の無い保険商品のダイレクトメールを10通も受け取るのは
 苦痛以外の何物でもありませんっっ。
 それに較べて自分のニーズにあった提案内容であれば
 すっごく参考になりますよね。

Swintonは次なる段階として、ダイレクトメールや電子メール、Webサイト、SMSごとの効果測定に着手し、どのチャネルが最も効果的かどこを改善すべきかを判断しようとしています。
この結果はキャンペーンの効果を最大化するために、どのチャネルに予算やリソースを集中的に配分すべきかを決めるのに大きな影響力をもつことが予想されています。

顧客とのコンタクト履歴を作り、顧客の反応を吟味して異なるチャネルを利用することや複数のチャネルを組み合わせて利用することの効果について検討しています。マーケティングの効果検証にもアナリティクスを活用することで「科学的」な指標を取り入れることが可能になったのです。
 
Mills氏は次のように述べています。
「データを使えば、より効果的なターゲティングが可能になります。
 以前は、商品横断や顧客横断の指標を手に入れることはできませんでした。
 アナリティクスの活用によって初めて、複数の商品に対する顧客維持率や、
 顧客維持プロセスでどれだけ早く顧客にコンタクトすれば維持率が上がるのか、
 商品を複数契約しているのはどんなタイプの顧客なのかといった情報を
 知ることができるようになったのです。
 そして今では、こうした情報が経営層でも話題にされるようになりました」
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mini_oshima.gif うぅぅ~。セクスィー!
 アナリティクスでこんなことできる?なーんて疑問が
 企業の経営層や現場からドンドンあがるようになってきたら
 アナリティクスが企業に根付いたと言っても過言ではありません。
 素敵です!


 科学的なアプローチとキャンペーン管理の重要性を認識した私。
 セクスィー・ポイントを 5ポイントと、私にピッタリな保険3つをGetしました。
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プロフィール

大島 玲子

大島 玲子

SAS Institute Japan株式会社 でBtoBマーケティングのキャンペーン企画/管理を担当。愛犬と一緒に、サッカー観戦をするのがお気に入りの時間。

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