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» 2012年11月12日 更新

クラウドファンディング
 不特定多数の人から資金を集める方法をクラウドファンディングといいます。
発展途上国の市民に対してマイクロファイナンスを行う"Kiva"や、
日本ではクリエイタ-がプロジェクトをはじめるための"Campfire"、
東北復興へ向けたプロジェクトがが集まっている"READYFOR?"など、
少しずつ日本でも広がりをみせています。
 今回は海外からちょっと変わったクラウドファンディングサービスを紹介します。
クラウドファンディングで集まった資金を使って"広告"を買い取るサービスです。

広告クラウドファンディングサービス"LoudSauce"
 建物の広告スペースやテレビのCMなどに社会運動、政治運動などの、
活動を伝えるために利用できるクラウドファンディングが"LoudSauce"です。
活動のメッセージについて15秒間の動画を作成し、
ウェブページに掲載することで、募金してくれるファンを集います。
広告料が集まれば、対象とする人の接しているメディアに掲載することができます。

LoudSauce2.pngのサムネイル画像
LoudSauce(URL:https://loudsauce.com/)

 たとえば、アメリカはボストンでのこと。
エネルギー業者から資金提供を受けた議員が、
街の空気の汚染を規制する大気浄化法を破棄しようとしたことに対し、
市民が議員に抗議すべくLoudSauceを使ってメッセージを発信することになりました。
ボストンの主要交通手段である地下鉄へ広告を掲載しようとしましたが、
地下鉄当局からは断られてしまいました。
そこで、ボストンの人々は自転車に荷台をつけて、
ポスターを貼った立看板を載せて地下鉄の入り口近くで告知することにしました。
調査では広告は220万人以上が見たことになり、
後日談としてこの議員は辞職に追い込まれたそうです。

brown_impact.jpg
ボストンでのLoudSauceの広告(参照:LoudSauce.com)

市民と社会運動を繋ぐ
今まで、社会運動や政治活動と言えばデモ行進やビラ配りなど手段が限られており、
マス(大衆)に対してアプローチすることが困難でした。
LoudSauceによって、募金を通して気軽に参加でき、
参加者同士がネット上でコミュニケーションすることで、
コミュニティが生まれるようになりました。
また、ウェブのように限られた人だけが見るメディアだけでなく、
CMや広告などマスメディアにアプローチすることで、
より多くの人を巻き込むことができるようになりました。
市民が政治を動かす手段が、LoudSauceのようなサービスにより、
投票だけでなくメディアを巻き込んで多様化していくかもしれませんね。

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プロフィール

柳澤龍

柳澤龍

株式会社ガイアックス オンラインマーケティング部所属。イベントを軸にしたシェアハウス”まれびとハウス”立ち上げメンバー。大学では公共交通を研究し、市民が政治に関心を持つことの必要性を実感。市政を市民にわかりやすく伝えるべく、infographicを利用した活動や学びのコミュニティの構築に参加中。

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