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» 2013年3月 6日 更新

市民を繋ぐ街づくりウェブマーケティング 防災のためのコミュニティと地域特化型SNS"NextDoor"

大震災で必要だったこと
東日本大震災後の被災地で復興支援に取り組む方から、
"非常事態における地域コミュニティの大切さ"について、
興味深い話を伺いました。

地震直後の1週間、東北の海岸沿いの町では、
電気も水も断たれていました。
避難所は人が多くストレスが強い環境のため、
津波で浸水しなかった家の2階に残る人もいたようです。
復興に取り組む方は、その地域に入った時に、
道一本挟んで全く異なる風景に気づきました。

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Some rights reserved by [inahead]
 一方では、ご近所さんで集まって、互いに家にあったものを持ち寄り、
ご飯を一緒に作って野菜たっぷりの炊き出しを行なっていました。
町内会など地域の関係性が機能して協力できた結果です。
持ち寄るものがなかった人でも、顔見知りだからご飯を分けていたようです。

その道の反対側では、人の声は聞こえてきません。
家庭ごとに、家の中にあったもので重湯など作って凌いでいたとのこと。
新興住宅地で、まだ近所の繋がりができていなかったために、
互いに協力することも、誰かがリーダーシップをとることもきなかったのです。

地震に備えるために、防災グッズや食料などを備蓄も重要です。
でも、家庭単位で生き続けることは困難です。だからこそ、
人々は集まり社会を形成して生きて来ました。
震災が起こったときに必要なのは
「地域の人々と協力すること」だったのです。

地域の繋がりを作るCommunity Crossing
東京など都市は近所との関係性が薄いと思います。働いていると、
家にいることもなく、友達も近所で作れるキッカケはありません。
地域の繋がりが薄い都市部で、近所や自治会などいざというときに
助け合える「共助」「地縁」という関係性を構築するべく活動しているのが、
CommunityCrossingです。
community crossing.jpg
URL:http://communitycrossing.net/
CommunityCrossingでは、「共助の地縁コミュニティ」をつくるために、
3つの役割に重点を置いて活動しています。

1. コミュニティリーダーの発掘・支援・育成
2. コミュニティへのコンテンツ提供
3. 共助の地縁コミュニティづくりのPR

防災ワークショップや講演会、セミナーの開催など、
活動を広げており、今後は銭湯などさまざまな場所で、
企画を行っていくようです。


□地域コミュニティ特化型SNS"NextDoor"
10億人を突破したFacebookや、アクティブユーザーが2億人を超えるTwitterなど、
ソーシャルメディアの普及が進んでいます。インターネットのように、
リアルタイムで互いの情報を共有できたなら、
地域をより楽しくする取り組みができると思いませんか?


そんなサービスが、近所の方だけが参加できるSNS"NextDoor"です。
地図上に自分の家を見つけ、情報を登録すると、
近くに住んでいる人たちだけと、繋がることができます。

例えば、家の情報には、貸台可能な備品も登録できます。
はしご、日曜大工の工具、芝刈り機など。互いに持ち寄れるものを、
地域の人と共有することができます。
また、職業も記載することができます。プロフェッションについて
相談したいことがある時に、関係を作りつつ知りたいことも聞けます。

nextdoor.jpg
URL:https://nextdoor.com/
Facebookとの違いは、誰とでも繋がれるわけではないことです。
地図上に家と自分の情報を登録したものを、誰でもが見えると、
不特定多数の人に個人情報を取得される恐れがあります。
だからこそ、セキュリティのために見える情報は、
近所に住んで信頼がおけることを確認した上で、
利用できるように設計してあるのです。


ご近所さんと関係を作ろう
コミュニティデザイナーが地方で過疎問題に取り組みが見られ、
地域の活性化と共に地域コミュニティが再構築されています。
都市にはまだ近所と関係を構築できずコミュニティがない状態です。

防災や地域活性化のためにコミュニティの必要ですが、
どこも同じように取り組めばよい訳ではありません。
都市ごとに似合ったコミュニティの"あり方"を見つけることが大事です。
アメリカ・ポートランドの町について紹介した"GreenNeighborhood"によると、
DIY精神を軸に町へ愛着を持った人たちが数十の街づくりNPOを運営していたり、
日本の別府では観光資源を活かして店舗ごとに独立した自由なアイデアを出しあい、
地域で独立しながらも協同していくよい関係ができていると聞きます。
東京なら東京の、大阪なら大阪の特色を踏まえたコミュニティ作りが求められています。
私も自分が住む町におけるコミュニティの心地良いあり方を考えてみたいと思います。







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プロフィール

柳澤龍

柳澤龍

株式会社ガイアックス オンラインマーケティング部所属。イベントを軸にしたシェアハウス”まれびとハウス”立ち上げメンバー。大学では公共交通を研究し、市民が政治に関心を持つことの必要性を実感。市政を市民にわかりやすく伝えるべく、infographicを利用した活動や学びのコミュニティの構築に参加中。

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