ニュース
» 2013年3月 1日 更新

マーケティングコンサルタント青葉哲郎の「成功のカギはマーケティング・イノベーションにあり。」 高クオリティ作品が目白押し!ツイート数2,610万、1億870万人が見た、第47回スーパーボウルコマーシャル人気作品集

去る2月3日、米国ニューオリンズで行われたNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)の王者を決める第47回スーパーボウルが行われた。平均視聴者数は約1億870万人、平均視聴率は46.4%だったそうで、今年もたくさんの人々の注目を集めた(※Nielsen Wire)。試合の結果はボルチモア・レイブンズが34対31でサンフランシスコ・フォーティナイナーズを下した。今年は試合中に約30分も停電するというハプニングが起きたが、ファンは試合中からコマーシャルについてソーシャルメディアでコメントを書きまくった。各メディアは、検索回数、ツイート数をはじめとした様々なデータを元に今年の名作を選出している。

■TiVoのデータに基づいたトップ5

テッククランチの記事で、家庭のビデオレコーダーの視聴記録から、どのCMが視聴者を引き付けたのかを分析した興味深い結果が紹介されていた。米国の代表的なビデオレコーダーであるTiVoを使用している3万世帯から、専門の調査分析チームが匿名データを抽出し、秒単位で分析。「通常再生」で見た人の数と、広告の最中に視聴者数が増えたかどうかを前後15分間と比較して、どのCMが最も視聴者を惹き付けたのかをランキングした。以下に、1位から5位までの動画をご紹介する。

1位 タコベル "Viva Young"

ファーストフードチェーン・タコベルの作品。老人ホームをこっそり抜け出した老人たちが夜の街で楽しんでいる。こんなおじいさんて、カッコイイ。

2位 ドリトス "Goat 4 Sale"

スナック菓子ドリトスの作品。例年通り、ウケ狙いだ。

3位 ヒュンダイ "Team"

韓国の自動車メーカー、ヒュンダイの作品。タフを装う子どもたちがかわいらしい。

4位 ドリトス "Fashionista Daddy"

ドリトスの2作品目。娘に頼まれてお姫様ごっこをするお父さん。こちらもウケ狙い。

5位 ゴーダディー "Perfect Match"

ドメインレジストラ・レンタルサーバサービスであるGoDaddy.comの作品。毎年その過激さで話題を呼んでいる。

■Yahoo!での検索回数トップ5

次に紹介するのは、米Yahooで検索された回数の多かったCMトップ5。ちなみに2位~4位のCMは、先にご紹介したTiVoデータによる調査にランクインしている動画だった。ここでは1位と5位の動画について、少々解説したい。

米Yahoo!で検索回数の多かったスーパーボウルCM
1位 ラム・トラックス "farmer"
2位 タコベル "Viva Young"
3位 ゴーダディー "Perfect Match"
4位 ドリトス "Goat 4 Sale"
5位 バドワイザー "Brotherhood"

1位 ラム・トラックス "farmer"

ソーシャルメディアのモニター会社ブルーフィンによると、ラムのCMは、放映終了後45分間にツイッターやフェイスブックにおいても最も話題を集めたCMだったそうだ。米国の有名アナウンサー、ポール・ハーヴェイが1978年に朗読した詩"God Made a Farmer"が印象に残る内容になっている。

この詩の内容を日本語訳している方がいらっしゃったので、引用してご紹介させていただいた。動画と合わせて、読んでみてほしい。

(訳)そして8日目、神は自らつくりたもうた楽園を見下ろして言った。
「世話人が要るな」。だから神は農夫をつくった。

神は言った。「夜明ける前に自分から起きて牛の乳を絞り、一日中畑で働き、牛の乳をまた絞って晩御飯を食べ、街に出て、学校役員会の会合で夜中過ぎまで起きている、そんな人が必要だ」。だから神は農夫をつくった。

神は言った。「子馬が産まれると自分から徹夜で世話し、死に目を看取って、涙を拭き、『また来年がんばろう』と言える人、薪木のまさかりの把手をつくり、タイヤの塊で馬に蹄鉄をつけ、干し草の金具から馬具、ずだ袋、シュースクラップをこしらえられる人が要る。種まき、収穫の季節には火曜の昼まで週40時間働き、トラクターで腰を痛め、それでもまた72時間働く、そんな人が要る」。だから神は農夫をつくった。

神は言った。「木を倒し、俵を担ぐほど力持ちで、そのくせ羊の出産、豚の乳離れ、ピンクの若鶏の世話をし、怪我したマキバドリを見れば芝刈り機を1時間とめて脚に添え木を当ててやる心の優しい人が要る」

「深く真っ直ぐ耕し、四角い隅を丸く履くような真似はしない人。種を撒き、草を抜き、餌を与え、繁殖させ、ブレーキを踏み、耕うん機を回し、耕し、苗を植え、羊毛を束ね、乳を裏ごす人。ひとつのものをみんなで分かち合う柔らかく強い絆で家族をひとつにまとめる人。笑い、ため息をつき、そして『自分も一生パパのような仕事をしたい』と言う息子に目を細めて答える人が要る」。だから神は農夫をつくった。
(引用元:kokusai-i

5位 バドワイザー "Brotherhood"

個人的には、今回ご紹介した中で最も好きな作品。バドワイザーは過去にも馬を起用した名作を作っているが、このCMはたった1分強の時間で見る人の目頭を熱くさせるストーリーに仕上がっている。

■まとめ

各メディアのレポートをまとめると、自動車大手クライスラーが制作した2車種(ジープとラムトラック)のCMとファーストフードチェーンのタコベル、そしてビールメーカーバドワイザー、スナック菓子ドリトスのCMが人気を博した。クライスラーは、昨年も俳優兼監督のクリント・イーストウッドを起用し高い評価を得たが、今年も愛国心を揺さぶる2作品となった。

最後にCMではないが、敢闘賞として紹介したいのが、ナビスコが販売するクッキー「オレオ」のマーケティングチーム。突然起こった停電中に「暗闇でもダンクする(オレオをミルクに浸してから食べる食べ方)ことはできる」というキャプションがついた画像と共に「停電?大丈夫だよ」とタイムリーにツイートした。この投稿は瞬く間に15,000のリツイートと、フェイスブックでの20,000「いいね」を獲得した。


オレオが停電時にFacebookページに投稿した画像

もっと今年の作品を見たいという方は、AdBlitzというYouTubeチャンネルで全作品を見ることができるので、ぜひご覧ください。チャンネルページ自体にも、アメフトに関連したいくつかのミニゲームが楽しめる仕組みになっている。

http://www.youtube.com/user/adblitz

ITmediaオルタナティブブログ「青葉哲郎のスマイル航海日誌」

マーケティングコンサルティングのサイコス
マーケティングで毎日をもっと楽しく。Facebookページ開設しました。
I Love Marketing(アイ ラブ マーケティング)
マーケティングコンサルタント青葉哲郎 Twitter

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

プロフィール

マーケティングコンサルティング会社 サイコス 青葉哲郎

マーケティングコンサルティング会社 サイコス 青葉哲郎

1971年生まれ。イオン、マイクロソフト、インテリジェンス、リクルートエージェント、リクルートを経て、2009年11月マーケティングコンサルティングのサイコス株式会社を設立。マーケティングに関する総合コンサルティングを提供し、広告販売などは行わず、マーケティング部門や経営効率化支援に特化して広告主側に立った助言を行っている。

マーケティングコンサルタント青葉哲郎の「成功のカギはマーケティング・イノベーションにあり。」のバックナンバー

「マーケター通信」購読一覧