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» 2013年3月11日 更新

マーケティングコンサルタント青葉哲郎の「成功のカギはマーケティング・イノベーションにあり。」 米国オンラインショッピング最新ビジネス
よい品をより安く買えるサービス「Hukkster」「Digital Folio」「Decide.com」の紹介

前から欲しかった商品を買ったら、翌週その商品がセールになっていて損した気分になった経験はないだろうか。忙しい現代人にオンラインショッピングは欠かせないが、小売業は少しでも利益を得ようと、あるいは、価格競争の勝者になろうとオンライン商品の価格を変更する回数を増やしており、一日に数回も価格が変わることもよくある話だ。米ニューヨーク・タイムズ紙によると、2012年の米国の感謝祭前後のオンライン商品の価格変動を調べたところ、Amazonやデパートのシアーズは、1/4の商品価格を毎日変えており、ウォルマートやトイザらスでも頻繁に価格変更をしていたそうだ。そこで今回は、消費者が小売価格を把握するのを助けてくれる、米国で人気の便利なサービスを紹介したい。

■値下げをメールで知らせてくれる「Hukkster」

毎日、または一日に何度もショッピングサイトに行って価格をチェックする時間など、大抵の人は持ち合わせていないものだ。そんな我々の味方になってくれるサービス「Hukkster」(http://www.hukkster.com/)が米国で話題になっている。スペルは異なるが「huckster」という単語があり、これは「行商人」を意味する。

Hukkster

米国の高価格なカジュアル衣料ブランド「J.CREW」の元店員である女性2人が始めたHukksterは、ユーザーが予め欲しい商品を登録(「hukk it」という)しておくと、その商品の価格が下がった時にメールで知らせてくれる。また、Hukksterはオンラインクーポンコードも探してくれる。例えば下記の図では、"WINTER"というクーポンコードを入力すると、250ドル以上の商品が30%オフになることを知らせている。

Hukkster coupon

商品を「hukk it」する際は、サイズや色も指定できる。どのように利用するかというと、まずFacebookかGoogleのアカウントを使って会員登録し、「hukk it」ボタンをブラウザのブックマークバーにドラッグする。そしてお気に入りのショッピングサイトに行き、商品を選び、その商品を「hukk it」するだけ。とてもシンプルかつ無料で利用できるサービスとして米国で人気が高くなっている。

■価格比較をこんなにも簡単にした「Digital Folio」

Digital Folio

「Digital Folio」(BETA版http://www.digitalfolio.com/)は、家電商品の価格を大手ショッピングサイト(Amazon、Best buy、Rakuten.com(Buy.com)、Sears、newegg.com、Target、TigerDirect.com、Walmartに限る)で比較できるサービスで、過去30日間の価格変動を見ることもできる。とても便利な機能として、Digital Folioをブラウザのサイドバーに表示したままにできるので、何度もDigital Folioのサイトを開く必要がないのがいい。例えばAmazonでデジタルカメラを見ていると、サイドバーに表示されたDigital Folioを使いながら、他のショッピングサイトとの価格を比較することができる。以下のビデオを見てもらうとそのイメージが湧くと思う。

興味深いのは、親しい人同士でショッピング情報を共有し、短い時間で便利に買い物ができることだ。いずれにしても以下のビデオを参考にしていただきたい。新しいショッピング体験が可能なのだ。

■有料ショッピングアドバイザーサービスの「Decide.com」

Decide.com

「Decide.com」(https://www.decide.com/)は、膨大な情報の中から本当に良いものを選りすぐり、お勧め商品を教えてくれる有料サービスで、月額4.99ドルかかる。Decide.comでは、品質と価格に基づいて商品を格付けし、数値化している。直近では90点以上のお勧め商品が掲載されていた。なおDecide.comでは、会員がDecide.comで勧められた商品を購入後、2週間以内にその商品の価格が下がった場合は、その差額を返金することを補償している。

ショッピングサイトに表示されるクチコミや評価ではなく、Dicide.comがウケている理由は、以下の動画をご覧いただくと分かる。Amazonで4星(5段階中、4点の高評価)をあげている商品は実は、そこまで良い製品ではなく、Amazonが売り払ってしまいたいだけだと辛らつに語られている。

Decide.comのような、中立的な立場でよい商品を低価格で紹介するというサービスが、米国の消費者に喜ばれているのである。

■まとめ

便利なオンラインショッピングも、情報量の増加に伴い自分で品定めをすることが難しくなっている。よい商品をより安く購入したいのであれば、膨大な情報を精査し、吟味しなくてはならない。もう5分探すことができれば、もっと安いお店を探せるのかもしれないし、他社メーカーの商品のほうがお勧めであることに気づけるかもしれないと思うと、ネットサーフィンを止められず、時間ばかりが過ぎていく。こうなってくると便利であるはずのオンラインサービスが、苦痛となってしまう。

今、消費者には「どう妥協するか」が求められている。日本で言えば、価格.comや楽天で一番安かったからとか、お気に入りの量販店とオンラインの価格が一緒だったからとか、自分なりのこだわりを持って、計画的に妥協することが大切だ。

先ほど紹介した消費者向けサービスの多くは、まだまだ未完成であり、今後より便利なものになっていくと思われる。このようなサービスをうまく利用すれば、忙しい人々も貴重な時間やコストを節約することができる。最終的には、自分の時間というコストをどう考えるか、快適なショッピングエクスペリエンスとは何かということを忘れずに、買い物を楽しみたい。

ITmediaオルタナティブブログ「青葉哲郎のスマイル航海日誌」

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プロフィール

マーケティングコンサルティング会社 サイコス 青葉哲郎

マーケティングコンサルティング会社 サイコス 青葉哲郎

1971年生まれ。イオン、マイクロソフト、インテリジェンス、リクルートエージェント、リクルートを経て、2009年11月マーケティングコンサルティングのサイコス株式会社を設立。マーケティングに関する総合コンサルティングを提供し、広告販売などは行わず、マーケティング部門や経営効率化支援に特化して広告主側に立った助言を行っている。

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