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» 2016年10月 7日 更新

マーケティングコンサルタント青葉哲郎の「成功のカギはマーケティング・イノベーションにあり。」 2016年9月22日(木)第2回「20代のためのマーケティング&キャリアアップセミナー(東京・丸の内)」レポート

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2016年9月22日(木・祝)、サイコスは、事業会社で活躍されているゲストをお招きし、若手人材の育成・教育を目的とした「20代のためのマーケティング&キャリアアップセミナー(第2回)」を東京・丸の内で開催しました。

本セミナーは、著名なゲストの方々とサイコス代表・青葉哲郎とのトークセッション形式で進行し、第2回目となる今回は、「『ワークライフバランス』であなたの未来はどう変わるか?」「『電気自動車』であなたの未来はどう変わるか?」をテーマにした2部構成で、一流講師の皆さまとともにお話を進めました。

【プログラム】

 第1部:「ワークライフバランス」であなたの未来はどう変わるか?

 ・「20代のキャリアアップ」
  サイコス株式会社 代表取締役社長 青葉哲郎
 ・ゲスト講師登壇
  株式会社リクルートホールディングス ソーシャルエンタープライズ推進室 室長 伊藤綾氏
 ・トークセッション

 第2部:「電気自動車」であなたの未来はどう変わるか?

 ・「20代のキャリアアップ」
  サイコス株式会社 代表取締役社長 青葉哲郎
 ・ゲスト講師登壇
  日産自動車株式会社 マーケティング本部 EV事業部 マーケティングマネージャー 小暮亮祐氏
 ・トークセッション


<第1部・2部共通:「20代のキャリアアップ」>

■サイコス株式会社 代表取締役社長 青葉哲郎

サイコス代表・青葉哲郎が若手ビジネスパーソンに向けて、「20代で大事なこと」「価値を高める」をテーマにお話ししました。

・「20代で大事なこと」
現代の20代は、"No1"ではなく"Only1"を求める「身の丈思考」。何がやりたいかわからず、仕事よりも家族や趣味が大切、そんな人が増えているのではないでしょうか。しかし、若いうちに何となく過ごしてしまうと、将来スキルがなく、必要とされないビジネスパーソンになってしまうリスクが高まります。そうならないために、早いうちに「よい目標」を持つことが大切。ただし、よい目標は自分が求めていることやどんな人生を過ごしたいかによって決まります。しっかりとした目標を持ち、自分でハンドルを握って、迷走しない人生を送ってください。

・「価値を高める」
「若さ」は"価値"であると思います。20代のAさんと30代のBさんがいた場合、Aさんのスキルが多少劣っていたとしても、Aさんを採用するケースが多いのが現実です。しかし、人は誰しも、若さという価値を徐々になくしていきます。そのため、みなさんは、若さに代わる価値を企業に対して提供する必要が出てくるのです。さらに、これからは、海外からの安い労働力やロボットなど、競争相手は日本人だけではなくなります。商品にも差別化した提供価値があるように、自分の価値はどこにあり、どう選ばれるのか、もっとシビアに考える必要が出てきます。海外では、「LIFE IS SHORT」という言葉をよく耳にしますが、日本人にはあまり根付いていない言葉かもしれません。10年後、20年後に社会から求められる人材になるため、そして楽しい人生を送るために、これからの人生を考えてください。

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<サイコス株式会社 代表取締役社長 青葉 哲郎>

<第1部:「ワークライフバランス」であなたの未来はどう変わるか?>

第1部では、株式会社リクルートホールディングス ソーシャルエンタープライズ推進室 室長の伊藤綾氏をお招きし、ご自身の経験を交えた「ワークライフバランス」のお話や、「ゼクシィ」の企画・編集時に大切にされていたことを、語っていただきました。

株式会社リクルートホールディングス ソーシャルエンタープライズ推進室 室長 伊藤綾氏

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ふたりのお子様を育児されながら、仕事にもまい進する伊藤氏。伊藤氏は、「私にとっての仕事とは『今"生きている"私たちに、もちろん私自身にも、どんな物語があったら幸せになれるんだろう』と考え続けること」と話してくださいました。そんな伊藤氏が、「ワークライフバランス」を保つために大切にしていることは、以下のことだそうです。

1. いかに効率を上げるか

効率を上げるために重要なことは、「意味のないことはやらない」「パフォーマンスを上げる」ということ。それを実現するために、「業務」と「仕事」を分けています。「業務」は打ち合わせやメール等のこと、「仕事」はカスタマーに会うことや戦略等を考えること、と位置付けています。そして、できる限り「業務」を減らすことで、効率を上げるよう努力しています。具体的には、以下の方法で「業務」を減らしています。

●会議は基本的に30分
クライマックスを意識して会議を進めています。会議を30分で終わらせたいなら、20分あたりにクライマックスを設定し、30分以内に会議が終わるよう努めています。アジェンダ、目的、ゴールを事前告知する、ボードに書くなどの基本行動も行います。

●本音を引き出す
みんなでアイデアを出し合うような議題の時は、ちょっとした工夫ではありますが、「ノンアルコール飲料」や「ドーナツ」などを活用して、場を和ませ、本音を引き出すこともあります。クリエイティブな会議は楽しく前向きに、がモットーです。

●「本質」と「リアリティ」を重視した資料を作成し、枚数を減らす
限りある時間の中で資料を作成しなければならないので、少量でも「いかに本質を突いた提案ができるか?」ということと「それに伴うリアリティのある論展開もできているか?」に気を付けながら資料を作成し、短時間で相手に伝える努力をしています。

2. いかに切り替えるか

効率よく「ワーク」するためには、「ライフ」から気持ちを切り替えることが重要です。そのために、自分の頭を切り替える時間をつくっています。

●育児・仕事の切り替えに20分×2
カフェに入ったりベンチに座ったりして自分の好きなことに集中することで、自分を取り戻し、育児・仕事の切り替えをします。

●アポイントメントの前後は40分
アポイントメントの前後に40分確保し、余裕をつくることでバランスを保っています。

●朝、自分の時間60分

3. いかに働き方を変えるか

「ライフ」と「ワーク」のバランスをとるためには、働き方を変えていくことも重要です。会社の状況や仕事環境によっては難しいかもしれませんが、以下のように働き方を変え、バランスがとりやすくなりました。

●リモートワーク(在宅勤務)を活用

●飲み会は、場合によってはオンライン(スカイプなど)も活用

●自分の管轄する部署が主催する研修は、原則として平日10~17時に設定

また、伊藤氏が「ゼクシィ」の企画・編集をしていた時に実践していたこととして、「お客様に商品を使っていただくために大切にしていること4つ」を紹介していただきました。

1. インサイトを見つめられるかが勝負

インサイトとは、「彼(彼女)は、どうすれば本当に喜んでくれるのかを考えること」です。ゼクシィ編集部では、その答えをカスタマーに求めます。わからないことはWEBアンケートを実施したり、直接お会いしたり、「ゼクシィ花嫁1000人委員会」という読者会員の声を聴かせて頂いたりしています。すると、編集部では知り得ない情報が出てきます。例えば、「結婚式で新郎新婦が契約書にサインする羽ペンが、書きにくくて嫌だ」という意見。羽ペンは、羽が重くて文字が上手に書けないのだそうです。何年も残る記念の品に、汚い文字を残してしまうのが嫌なのだそうで、こういった経験者しか知り得ない情報を小さな声であっても大切にしています。

2. きちんとマーケティングした上での「あげめ」

「あげめ」とは、「愛(あ)+現場(げ)=メッセージ(め)」の頭文字をとったものです。私は、仕事をする上で、この「あげめ」を重視しています。お客様に伝えるべきメッセージを考えたとき、「愛」をもって花嫁・花婿の気持ちを考え、「現場(結婚式)」に何度も足を運ぶ。そして、そこから見えてきた答えが、プロの「メッセージ」になると信じています。

3. 「カスタマー理解」は誰にも負けないレベルで行う

お客様と本気で向き合い、未来のカスタマーが何を求めているかを考え続けることが重要です。

4. 自社・自ブランド・自分の企画の「価値・目的」を決める

「ゼクシィ」は、その提供価値を「プロポーズされたら待っている存在」と位置付けていました。結婚式を「家族のスタート」と捉え、結婚式後には、どんな生活が待っていて、そこにはどんな不安があるのか。「ゼクシィ」では、そうしたことを読者とともに考え、伝えることが大切だと思いながら「ほんとうに」カスタマーのことを考えた誌面づくりを目指していました。

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<株式会社リクルートホールディングス ソーシャルエンタープライズ推進室 室長 伊藤 綾氏>

<第2部 :「電気自動車」であなたの未来はどう変わるか?>

第2部では、日産自動車株式会社 マーケティング本部 EV事業部でマーケティングマネージャーを務めている小暮亮祐氏をお招きし、「電気自動車」の可能性、そしてご自身の経験を交えたキャリア観について、語っていただきました。

日産自動車株式会社 マーケティング本部 EV事業部 マーケティングマネージャー 小暮亮祐氏

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T型フォードの生産から100年。クルマは様々な便益をもたらしてきた一方で、現在、その存在に関わる課題に直面しています。特に、CO2排出量削減に向けては、「ゼロ・エミッション車」である電気自動車の普及が急務です。そんな電気自動車のメリットや新たな価値、そして未来について、お話しいただきました。

1. 電気自動車(日産リーフ)の魅力

●経済性を比較するとガソリン車よりも安価

●胸のすくような加速
あまり知られていませんが、実はガソリン車よりも電気自動車の方が、加速性能が高いのです。

●驚きの静粛性
エンジンがないので、ものすごく静かです。加えて、高速走行時の風切音も低減されています。

●バッテリーの信頼性
これまで日産では、発火などのバッテリー事故の報告は0件です。クルマがセンターと24時間つながることで、バッテリーの故障を未然に予測しています。

2. 電気自動車の新たな価値

●電気自動車に託された2つの期待
「大気中のCO2削減」「電力の効率的なマネジメント」という2つの効果が期待されています。

●蓄電池としての価値
日産リーフ1台で、最大約30kWhが蓄電できます。一般家庭の電力使用量は、1日に約10kWhと言われているので、約2日程度の電力が賄えます。この蓄電によって、「ピークシフト」も可能になります。電力消費量が少ない夜の時間帯に蓄電し、日中のピーク時に使う。そうすると、ピーク時の電力消費量が抑えられますし、夜間の安い時間帯の電力を日中に使うことができます。

●非常用車両としての価値
災害時、最も復興が早いエネルギーは、電力です。東日本大震災でも、電力は2~3日で復旧したと言われていますが、復旧するまでの電力を、電気自動車で補うことが可能です。また、ガソリン車の場合、道路整備をしてからガソリンの運搬が再開されるので、走行が可能になるまでに時間を要しますが、電気自動車は電気があれば走行できるので、非常時の運搬用車両として、多くの電気自動車が活躍しています。

3. 電気自動車の未来

●非接触充電
非接触充電システムを道路に埋め込むことで、ケーブルなどに接続しなくても、駐車・走行しているだけで充電が可能になります。

●スマートコミュニティ
自然エネルギーで作った電気をバッテリーに貯めて、地域内で有効活用することができます。世界的にも「スマートコミュニティ」は注目されており、電気自動車は、蓄電池や「ゼロ・エミッション車」としての価値を発揮しています。

●EV(電気自動車)専用レーン
海外では、高速道路に優先レーンがありますが、日本でも環境配慮車を優遇する、例えば「EV専用レーン」などができると、さらに電気自動車の普及が進むでしょう。

セッション後半では、小暮氏の経験を交えたキャリア観について、お話いただきました。

小暮氏は、新卒でビクターエンタテインメントに入社。「周りの友人が新聞を読んでいるなか、自分は音楽雑誌を読んでいた。浮世離れしている感覚になって転職を決めた」と言います。その後、転職先のリクルートエージェント(現リクルートキャリア)では「法人営業」を経て、「広告宣伝」を経験。同社の広告宣伝部で、現職につながるマーケティングを体系的に学ばれました。営業からの部署異動で感じたこととして、「営業にいると、自分が会社に貢献しているかどうかが、一目瞭然でわかる。しかしマーケティングという仕事は、直接稼ぐ仕事ではないので、自分がどれだけ価値のある仕事をしたかを、きちんと証明しなければならない」と異動における心境の変化を話してくれました。

また、「目標は、明確で達成可能であることが重要だが、簡単につくれないのも事実」という小暮氏。「実際、目標を持てない人は多いが、それがダメというわけではなく、持てないのであれば、目の前の仕事に一生懸命取り組むことが大切。短期間の目標をつくり、自分の成長をチェックしていくことが重要です」と話してくれました。

そして、より良いキャリア形成のために持つべきスキルについて、「スキルは大きく分けて3種類あるので、それらをバランスよく持つことが必要です」とお話くださいました。

1. ポータブルスキル(Portable skill)

・ どの会社、どの業界、どの職種でも活用できるスキル
 ex)語学、OAスキル など

2. エクスパーティス(Expertise)

・ 職種や業種に特化したスキル
 ex)専門資格、社外人脈 など

3. インハウススキル(In-house skill)

・ 企業、会社に特化したスキル
 ex)社内人脈、決済ルール、社史 など

自分でやりたいと思えることを見つけ、行動に移してきた小暮氏。様々な業種・職場で異なる考え方や気づきを得た小暮氏だからこそ、語ることのできるキャリア形成のお話でした。

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<日産自動車株式会社 マーケティング本部 EV事業部 マーケティングマネージャー 小暮 亮祐氏>

以上で、第2回「20代のためのマーケティング&キャリアアップセミナー」のセミナーレポートを終了いたします。

皆さまのお陰をもちまして、第1回同様、第2回も予定参加人数を上回る多くの方々にご参加いただきました。この場を借りて、御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

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<左から、小暮氏、青葉、伊藤氏のスリーショット>

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プロフィール

マーケティングコンサルティング会社 サイコス 青葉哲郎

マーケティングコンサルティング会社 サイコス 青葉哲郎

1971年生まれ。イオン、マイクロソフト、インテリジェンス、リクルートエージェント、リクルートを経て、2009年11月マーケティングコンサルティングのサイコス株式会社を設立。マーケティングに関する総合コンサルティングを提供し、広告販売などは行わず、マーケティング部門や経営効率化支援に特化して広告主側に立った助言を行っている。

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