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» 2017年1月30日 更新

WebアナリストのUX戦略思考 デザイン思考の浸透:戦略的に考えるUXデザイン(成熟度モデル編)

UX戦略と戦略的UX(成熟度モデル編)

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前回に引き続き、チャールズ・B・クライツバーグ(Charles B. Kreitzberg)氏による「UX Strategy and Strategic UX」という資料の後編を公開します。「成熟度モデル編」として、結論まで12ページの内容を閲覧・ダウンロードできるようにしており、和訳は川合 俊輔さん、大谷 直也さんが行っています。前編を通して、皆さまの考えや解釈と照らし合わせて読んでいただければと思います。

参考として、内容の一部を以下に抜粋します。

レベル1では、組織はUXやそれがもたらす価値を根本的に認識していません。このレベルでは、製品の機能性が最も重要視されます。ユーザエクスペリエンスについて何か考慮しているとしても、それはビジュアルデザインと混同されているでしょう。

レベル2は"特定の目的を持ったデザイン"であり、組織の中でUXが意識される兆しが見えます。このレベルでは、決まって経営層の誰かがカンファレンスに出席してUXを学びます。または、従業員がUXを意識しはじめ、その価値を訴えて組織的に支援してもらおうとします。

レベル3では、組織はUXに価値を感じ、プロジェクトの中にUXを一貫して取り入れようとします。何らかの形で公式の方法論が作られ、UXに関する求人やキャリアパスも生まれます。UXディレクターが雇われ、UX専門のチームが作られることもあります。このようなチームを動かす仕組みとしては、プロジェクトリーダーがサービスを発注する「委託モデル」や、UXデザイナーがいろいろな開発チームに割り振られる「分配モデル」などがあります。

レベル4では、プロジェクトに組織的なレベルで取り組むようになります。レベル3のように独立した業務に目を向けるだけではありません。プロジェクトが人や仕組みに影響を与えることや、途切れることのないつながりをデザインすることこそがUXデザインの方法論の一部となるということを認識しているのです。

レベル5の組織は、エクスペリエンスデザインを戦略的なビジョンや経営計画に組み込みます。組織的な戦略を立てるのは、未来に向けた実現可能なビジョンを作るためです。今自分たちがどこに向かっているのか理解しようとすることで、自社の経営を維持し今後成長していくためにどうするのが最も良いのか、決断を下すことができるのです。

UX成熟度モデルでレベル6にたどり着いた企業は、様々な価値を生む可能性を秘めています。これらの企業は、アジリティ、顧客中心主義、内部プロセスの効率性などで他社よりも強みがあります。そして、顧客視点に立った深い知識と関心によって、イノベーションを生み出す強い力を持っているのです。

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プロフィール

若狹 修

若狹 修

ウェブ解析を軸としたKPI設計、マーケティング施策、コンテンツ改善のコンサルティングに従事。現在、原点である人間工学を基に、ユーザ調査など様々な分野のアプローチを相互補完的に活かした研究と提案を行っている。

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