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» 2015年10月19日 更新

今月頭にボストンでマーケティングイベントに参加したのですが、
時間の許す限り沢山のセッションに参加しましたが、
その中で興味深い言葉の一つをご紹介します。

それは・・
「Cookie is not the customer.」(Cookieは顧客ではない)という言葉です。

CookieはWEBのプロトコルで、ユーザの識別や
通信のセッション管理をする目的に利用されますが、
WEBやECの世界では、そのログを分析する事で
あたかも「セッション=一人の顧客・人間」と例えられる事が多く、
サイト内行動や、購買行動の把握、
またリターゲティング広告等のアドテクノロジーにも活用されています。

しかしながら、Cookieは顧客ではないのです。
理由として・・・
①マルチデバイスに囲まれている
 スマホ、会社のPC、自宅のPC、タブレット、テレビ、ウェラブル端末等、
 身近なデバイスが増え、通信速度も変わらず、データはクラウドで管理している環境に
 なればなるほど、一つのデバイスへのこだわりが薄れてきます。
 その都度で便利なデバイスで通信すると、データはやはり散り散りになります。

②オムニチャネル化が進み、リアルとオンライン両方を便利に利用する顧客が増えている
 買い物やサービスをすべてをWEBで済ます、人は少数です。
 企業がオムニチャネルに取り組むほど、顧客の行動は複雑に、
 都度の利便性に左右されながら、動いていきます。
 一つのセッションで測れない動きです。

もっと言えば、バナー広告に追いかけられるのが嫌で
Cookie自体を無効にする人も増えるかもしれません。

データ分析やアドテクノロジーの世界では
何かしらの成約精度を上げていく事の連続ですが、
その行きつく先は、真の顧客を把握し、
カスタマーライフタイムバリュー(CLVとそのセッションでは表現していました)を
獲得する事に注力しなければならないのです。
国内のマーケターも、コンバージョン主義から、ライフタイムバリューの重要性を
説いている方が増えて来ている様に感じています。

その際に1セッション、WEBログのデータだけでは
測れない顧客の真の姿をどうやって把握するのか、
都度の施策の確立アップももちろん大事ですが、
データだけではなく、定性的な情報や
ストーリーの共有、もっと想像を膨らますアイディアが
必要になっているのではないかと感じています。

データが全て、正しいと思いこまず、
万能ではなく、使いこなすものです。
無限のアイディアを持つのは人間だけです。
そんな事に改めて、気づかされた言葉でした。

Cookie is not the customer.

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

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プロフィール

佐々木 卓也

佐々木 卓也

2000年にマーケティング会社であるフュージョン株式会社に入社。現在代表取締役社長。小売業・メーカーにおけるCRM支援やID付POSデータ分析システムの提供と活用支援等、幅広い知見で顧客との距離を縮めるサポートを行っている。米国DMA公認ダイレクトマーケティングプロフェッショナル。

カテゴリ

  • Webサイト構築
  • ソーシャルメディアマーケティング

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