ニュース
» 2013年4月23日 更新

マーケティングは学びで加速する?! 売れる製品企画・開発をするための組織づくりの考察。

crossfunctional.pngのサムネイル画像

私はマーケティングと、組織づくり、人材育成は切っても切れない縁だと思っています。

マーケティングツールの4Pといえば、Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、プロモーション(Promotion)です。これらをうまく組み合わせてマーケティング戦略を検討し、販売強化をしていくという"マーケティング・ミックス"は言わずもがな、重要な施策ですが、その中でProductの部分について、成果に結びつけるにはどうすればよいか組織の在り方の面から考えてみます。

製品開発にはクロスファンクショナルなプロジェクトチームをつくると良い?

顧客に提供する価値、具体的には製品・商品・サービスを企画開発することですが、企画開発部門だけでプロダクトやサービスをつくるわけではないはずです。直接ユーザに調査することもありますが、営業販売部門との意見交換や連携は必須だと思います。ただ往々にして営業系と開発系は仲が悪いことが多かったりします。実際に直接話を聞いてみても、どうだったりします。互いの目先の目標が違うから、思う通りにならないことにいら立つのかもしれません。

ここ最近の動きとして、成功している事例って、スモールスタートで実験的にプロジェクトを開始していること、多くないですか?軌道に乗り始めたら、人員を強化するなり、組織に必要な機能を追加するとして、最初はプロジェクトチームとして部門横串で選抜する。企画系、開発系、営業系、販売系、広報系etc...。

大切なのは、横串でチームを組むだけではなくて、そのチームの目標を明確にすることだと思います。そしてその目標を、チームで共有する。ただ共有するだけではなくて、評価はチームとして行うこと。あと、実験的なスモールスタートのプロジェクトであれば、例えば売上数字だけを評価するのではなく、別のプロセス指標をつくっておく必要はあるかも。(ほんとのスタートアップベンチャーは評価はユーザからの反響だったり売上そのものだから、そんなこと言っていられないですが!)

なぜこのようなことを思ったかというと、だいぶ前に、こんな話を聞いたからです。

某大手メーカーでの事例。巨大なiPad的なプロダクトをつくるというもの。その活用法や普及について議論していく中で、そのメーカーでは海外市場にて若干の成功例があるという事実が明らかになったのだが、「事業部が違う」という理由で互いに協力はし合わないのだとか。いわゆるプロダクト・マネージャー制とか事業部採算制をとった時に、うまく運用できなかった時の事例なのかもしれません。

思わず「なんでやねん!」と突っ込みを入れたくなりませんか?リソースの無駄遣いだと思いますし、なぜ同じ会社に属しているのか、という意味を問いたくなります。会社という組織がチームになっていない証拠ですよね。業績も悪化するわけです。

事業部や部署、専門性を超えたクロスファンクショナルチームをどうつくるか、なのでしょうか。人事制度とか、考え出したらきりがありませんし、一筋縄ではいかないのかもしれませんけれど、シンプルに解決できる糸口がありそうな気もしています。

そのあたりをクリアしないと、いわゆる大なり小なりイノベーションってやつもなかなか起きないのではないか、と思います。

そもそもこのクロスファンクショナルチームは日本の考え方だった?

もともと日本は「チーム力」があったと言われています。それが企業の強さにつながっていたという話は、人事や組織に関する仕事をしているとよく聞く話です。ちょうどそういったクロスファンクショナルチームについての解説があります。

CFT(※クロスファンクショナルチーム)は、1980年代に国際社会において高い競争力を誇っていた日本企業の強さの源泉であるとして、米国を中心に理論化された考え方です。元来、日本企業では非公式な対話やコミュニケーションを頻繁に行うことにより、自然発生的に部門間の情報共有や協働を実現していました。欧米の研究者は、このような部門間協働が、日本の有力な製造業において高い生産性および品質を実現している要因であると考え、競争優位確立のための組織的な活動として体系化を図りました。近年、日本でも、個人の尊重や、効率性の追求から、非公式なコミュニケーションの場が失われ、これを補うために、CFTを逆輸入しているケースが多く見受けられます。引用元: 経営用語の基礎知識.(野村総研)


敗例などから、必要なノウハウとして

  • トップの過介入を阻止
  • トップのコミットメント不足を回避
  • トップの意図の明確化
  • 各チームの責任権限の明確化と規定
  • チーム同士の情報共有
  • チーム内の議論を推進するスキル(ファシリテーション)

がチーム運営に必要と言われています。実際に、私がいくつか見てきた事例でも、この項目についてはかなり納得がいくところです。

そして今では、ICTによって時間、距離などを超越してチームを組むことができる時代になってきているわけですから、事業部間がどうとか、他拠点だからとか、そういったことは関係なくチームを組める時代だと思います。スピードの面でも、効率化の面でももちろんですが、離れ離れでも一体感を持ちながらチームで戦うためには、IT活用は当然ですが積極的に取り入れたいところです。

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

プロフィール

橋本豊輝

橋本豊輝

Be&Do執行役員ディレクター/楽しみながら成果を上げる仕組みづくりをミッションに、ITを活用した組織開発プロジェクト企画実施やトレーニングプログラム開発に従事。互いに学び合うソーシャルラーニングと、行動の動機付けとしてのゲーミフィケーション、Webやモバイルを活用した教育・マネジメント等を研究テーマとしている。

カテゴリ

  • キャンペーンノウハウ
  • ソーシャルメディアマーケティング

「マーケター通信」購読一覧