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» 2013年3月12日 更新

グーグル検索で読み解くユーザー心理 "あの小さなお店が儲かり続ける理由"に学ぶマーケティング

通常、理美容店のリピート率は10~30%の中、
リピート率90%を誇る店舗を運営するお店のオーナーの中谷さんの
体験談やマーケティングの話を綴った本の紹介です。

あの小さなお店が儲かり続ける理由
著者:中谷嘉孝
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リアル書店で購入しましたが、
良い本だなと思い、amazonのレビューもチェックしてみたところ5点満点がついていました。
内容も、ストーリーを中心に小難しい理論などが出てこないので非常に読みやすいです。

特にマーケティング視点で、
参考になったポイントを紹介したいと思います。

■ミーハー客は本当のお客さんではない!

▼「anan族」の話・・・
人気ファッション誌ananに掲載された店にはananの読者(ミーハー層)が殺到する。
しかしお客さんとしては定着しにくい

▼Jリーグ選手とファンの話・・・
Jリーグのチームグラウンドが近くに出来ると選手のファンがお店に来てくれる、
だが選手が移籍すると、そのお客さんも同時にいなくなった

(これはオフラインの世界だけではなく、
インターネットの世界でいうとグル―ポンなどのフラッシュマーケティングでだったり、
ポイントサイト経由で集めた会員だったり、そういった本来の目的と違うお客さんの集め方をすると、なかなか優良顧客層に育てていくのが困難です)

■安売りしても儲からない!

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駅前に1000円カットのお店がオープンしたとき、焦って安売りで対抗した。
しかし安売りで集まるお客さんはプライスダウンが目当てのお客さんばかり。
ほとんどがキャンペーンをやめると去っていってしまった

(これはかなりやってしまいがちですが、
資本力で勝負できない場合は、価格で戦うと基本厳しい結果になることが多いです)

■お客さんには3タイプいる

1、一目散にくいついてファンになるお客さん
2、時間経過とともに少しずつ響いてくるお客さん
3、決して最後まで振り向かないお客さん

1を堅実に集めていくのが重要。

ルーズソックスの法則・・・
ルーズソックスを履いている子がクラスの1/3を超えると、
今まで怪訝な顔をしていた子さえも履きだして、ついには校則まで変わる。

(ルーズソックスの法則はうまい例えだと思います。
地道に堅実にファンを獲得していくと、どこかで一気に加速する可能性があるよということですね)

■お客さんは3回通ってもらって、初めてお客さん

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通ってもらうには、お客さんに優越感を感じてもらうのが大切。
優越感を感じてもらう3つのポイント。
1、私のことを覚えていてくれる。
2、私のことをわかってくれている。
3、私のことを特別に扱ってくれている。

お客さんの誕生日をお祝いするレターのレスポンスはとても良かった
お客さんと交流するコミュニティーパーティーは毎回警察が出動するくらい大盛況だった。

(ネットマーケティングでいうと、メルマガを顧客属性や買ってくれた商品別にカスタマイズして配信するなんていうのも、近い話だと思います)

■有名にも2種類ある。リアルブランドを目指すこと。

リアルブランド・・・そのお店に通う明確な理由がある
ブランドもどき・・・単に有名なお店

(自分が行くお気に入りのお店、お気に入りの商品をなぜ買っているか?
ということを考えるとわかりやすいと思います)

■成長マーケットに参入するのは大事

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同じヘッドスパでも、
理髪店だと、1000円。
エステだと1200円~1500円。
美容室だと5000~6000円

美・健康は成長マーケット、美容室は衰退マーケット。

(上記の話については成長マーケット、衰退マーケットという言い方は個人的にはちょっとピンとこないですが、サービスを受ける場所や商品の見せ方によって価値が変わるというのは大切なポイントです。不思議なもので、高級ホテルでは綺麗なカップに入ったごく普通のコーラが1000円近くで売られているなんていうこともあったり、まったく同じワインでも高い値段をいわれるとよりおいしく感じてしまうという実験データなんていうのもありますよね)

■人は2つの財布を持っている

生活者の財布→衰退産業(※生きていくために必要なもの)
自己投資の財布→成長産業(※夢・あこがれ・体験を付加価値として買うようなもの)

自己投資の財布を開かせるのはトキメキである

例:
ビリーズブートキャンプ・や骨盤枕ダイエットは、
ただのゴムひもや筒型の枕だが、カッコイイ自分を夢見てみんながときめいた。

(インターネットでいうと、お高い情報商材ビジネスが成り立ってしまうのは、
人間の根本的な心理とうまく合致しているからでしょうか)

中谷さん自身の運営する、
リピート率90%以上のサロンでは、

・お店の入り口の扉にはカギがかかっており、
店内に入るには会員しかしらない番号が必要。

・会社の想いが壁にかけて書いてある。

・お客さんが帰るときに次回の予約をとることを習慣にして、
常に予約でいっぱいの状況にしている。

など様々な演出で、
お客さんのロイヤリティを高めているそうです。

こういった演出はディズニーランドなどが代表的ですが、
中小企業が高い収益性でビジネスを運営する上でもヒントになる部分は多いと思います。

上記は本書の一部を紹介しています。
著者の中谷さんの店舗運営者としてのストーリーになぞらえて、
マーケティングのヒントになるような話がたくさん盛り込まれている良い本。

中小店舗・企業の経営者の方、
価格競争に巻き込まれていてうまくいっていないとお困りの方、
に特に読んでいただきたいです。


★まとめ
中小店舗・企業は価格で勝負すると苦しくなりやすい。
客単価を上げてビジネスを展開できるかを工夫して考えるべき。


ラビットSEO(http://rabbitseo.net/
鶴谷智洋














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プロフィール

鶴谷智洋

鶴谷智洋

ラビットSEOというコンテンツSEO事務所をやっています。前職は、e-まちタウン株式会社で自社ポータルのwebマーケティング、法人向けSEO事業等やっていました。Web上で紹介、リンクしたくなる良いコンテンツとは、というのを研究中です。アプリマーケティング研究所というアプリのマーケティングブログも運営中。

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