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» 2014年7月18日 更新

以上、SEOの現場からお伝えしました。 SEOを施す理想的なタイミングは「企画/設計時」

初めまして、ヴォラーレ株式会社というところで、
SEOのコンサルティングを行っている實川(じつかわ)と申します。

自然検索はマーケティング上非常に重要な流入チャネルでありながらも、
SEOは意外と理解が曖昧であったり誤解を持たれがちであることが多いと思います。
このコラムではそんなSEOというテーマについて、その理想的な実施方法と、
実際のコンサルティングの現場で起こりがちなコンフリクトを踏まえながら、
何とかSEOを頑張っていこうよ、ということをマーケターの皆さんに伝えるコラムになります。

月一くらいでぼちぼちと更新していきます。どうぞご贔屓にお願いします。


とりあえずこのサイトで「〇〇」の順位1位にしてよ。いくら?

さすがにこんな依頼のされ方をすることも最近は少なくなってきましたが、
旧来的にはこのような認識が多かったのかなと思います。

「いくら払ってこのキーワードの順位を上げる」という。
基本的には人工的な被リンクに立脚した局所的なSEO施策の考え方ですが、
最近では人工リンクを設置して順位を上げていくというやり方は、
Googleのアルゴリズム向上により順位下落リスクが高まり、ほぼ成り立ちにくくなってきています。


人工リンクに頼らないSEOの取り組みは「企画・設計」段階で行われるべき

人工リンクに頼らずSEOを実行していくにはざっくりと、

  1. サイトのターゲットとなるユーザーの検索するキーワードを洗い出し、取捨選択する
  2. そのキーワードで必要とされるコンテンツを準備する
  3. 各URLが正しくインデックスされ、評価されるべきページが明確になるよう内部設計を整える
  4. コンテンツを流通させ、ユーザーとの接触を通して被リンクを獲得する
  5. パフォーマンスに応じてHTMLタグやコンテンツのチューニング、継続的なコンテンツ発信を行う

というプロセスが必要になります。

もちろん商材やビジネスモデルによって行うことは変わってきますが、
ベースとしてはこのような取り組みになります。

それぞれの項目にSEOのウデが必要になるわけですが、
このプロセス実はほとんどがサイトの企画/設計の段階で必要となる事項です。

ターゲットユーザーからキーワードを導き、そこにどんなコンテンツを入れていくか
(またはコンテンツが入る仕組みを作るか)というのは、
まさにサイトがユーザーに届ける価値を定めるものですし、URLの吐き出しルールやCMSの自由度の設計、データベースに持たせる必要のある項目などは、基本的に設計段階で組み込まなければ後々ものすごくコストの掛かる改修を行わなければならなくなる場合もあります。

またコンテンツの流通モデル、被リンク獲得の手段というのは、
ユーザーとのコミュニケーションそのものであり、
単なる検索エンジン対策という観点だけでなく大きなマーケティングプランという視座で見る必要のある事項です。


「とりあえずよくわからないから」後回しにされるSEO

このように、SEOに本気で取り組むことを考えれば、
プランニングの初期段階からできるだけかかわるというのがSEOの理想像ではあるのですが、
実際の現場ではそうはいきません。

なぜか?関係者がSEOのことをよくわかっていないからです。

SEOに詳しいインハウス担当者がおり、事業責任者もSEOに理解があり、
初期からSEOを含めたプランニングを行うことができている会社もありますが、
それは非常に稀有なパターン。

プロデューサー  「こういうコンセプトのサイトを作ろう!」
ディレクター   「その要望をサイト要件に落としこむとこんな感じかな」
エンジニア    「はいはい、その要件ね。実現できるよ~」
デザイナー    「このサービスをユーザーに届けるために良いUI実装するよ!」
マーケッター   「できた! 代理店と相談しつつプロモーションしていくよ!」
代理店      「おっけー。こんな感じで広告うっていくよ!」
全員       「SEO......? titleタグにキーワードはとりあえず入れておいたけど......!」

→「SEO会社よろしく!


さすがに簡素化しすぎ&揶揄しすぎかもしれませんが、
ざっくり言えばこんなパターンも少なくないかなと思います。

本当はSEO観点からのチューニングが各所でなされるべきなのですが、
みな自分の専門領域でないために"とりあえずよくわからないので"SEOを後回しにし、
広告を打つのと同じような感覚で依頼を行ってしまっている場合が多いのかなと思います。

それでは小規模で効果の薄い改善にとどまってしまったり、
リスクの高いリンク対策を行っていかなければならないなどのパターンに陥ることがままあります。
あるいは最近だと、上記のような失敗をして、二度目以降は確実にSEOを取り入れようと依頼をうけることも多いです。


事業責任者、マーケター、ディレクターこそが正しいSEO知識を

SEOの成功には、正しい戦略とそれにもとづく実装が必要です。
これをきちんと遂行していくには、サイト完成後にわずかな権限をあたえられた、
サイト管理者がSEOの外注を管理するのではなく、

Webビジネス戦略を考える事業責任者、
マーケティングプランを考えるマーケター、
サイト設計を行うディレクターなどが、
SEOの必要性を把握した上で各メンバーと連携をとった上で進めていく必要があります。

細かい技術要件まで把握しなければならないとまでは言いませんが
(というかそこは適切に分業されていいかなと思いますが)、
SEOのためにはざっくりどのような取り組みが必要となるのか?
SEOがそのビジネスにあたえるインパクトはどのくらいになるのか?
ということはきちんと把握した上で全体のプランを引いていくことがとても重要なのかなと思います。

実際のところ、外注としてSEOの依頼を受ける際にも、担当者およびその上の責任者クラスが、
SEOの重要性や取り組みの概観を理解しているかどうかによって実装のスピード感も違いますし、
それによってあらわれてくる成果もまるで違うものになります。

SEOというものが重要だけどニッチなポジションにいるというのは、
そのコンサルビジネスをやっている側としてはやりやすい側面もあるものの、
Webに関わる方々のSEO理解がもっと深まれば、よりよい検索環境が実現されると思いますし、
Webビジネスも盛り上がってくると思いますので、
このコラムを通してそんなお話をしていければな、というところで筆を置きたいと思います。


※次回は8月22日を予定しております。

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プロフィール

ヴォラーレ株式会社 SEO HACKS

ヴォラーレ株式会社 SEO HACKS

ヴォラーレ株式会社
コラム著者:
實川節朗(ジツカワモトホ)
伊佐敷一裕(イサシキカズヒロ)

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