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» 2014年6月25日 更新

デジタルテクノロジーと僕。 最強のウェブ事業部を創るためのデータサイエンス「やめませんか?ウェブとリアル分けることを」

データサイエンティストってどうなったの??

ここ、しばらくの間でデータサイエンティストという職種が脚光をあびた。著名な人たちが、その役割について発信をしたり、それを受けて、データ分析や調査屋さんは、歓喜したかもしれない。また、数字を分析して、次なる施策を打つことで、成果を得た企業もあるかもしれない。さらに、有名になった書籍があったりと、話題性には事欠かなかった。

一時の話題をさらった今でも、データサイエンティスト向けの求人や資格、専門の学校などがまだあることを見ると、ある種の定着をし始めたと思っている。ここから、その職の方々がどういった成果を出していくかで、CRO(Cheif Research Officer)なるポストも出てくるのではないかと妄想している。

ただ、このデータ分析という領域は、使いどころの見極めと対象領域を特定しないことには機能しない。

事業領域なのかウェブ領域なのか

そもそも、データサイエンスとは 膨大なデータを指すビッグデータから、ビジネスに生きる知見を引き出す専門家のこと(IT Pro)。つまり、ウェブ・システムにおいて、データを取り出せる環境やRで分析できるものが、対象領域である。そのため、このデータサイエンティストに、『自社(卸しメーカ)がアップルのストアみたいに出店してはどうだろう?』と聞くのは、全くのお門違いである。また、『要は、分析でしょ?できるんじゃない?』と成果のストレッチを要求するのも違う。そこのストレッチは、失敗を生む可能性がある。

データサイエンティストの造り方 ステップ1

まぁ現職でデータサイエンティストである人には、なにかの助言になればと思い、そういった人を採用できていない企業からすれば、その代役の立て方をここでは紹介したい。

この手の職種、つまりは、数字の羅列(データ)の中から、ビジネスに生きる知見を出せたらいいわけである。さぁ、さて、それはいったいどういう作業なのか。CSVデータをウェブにアップして、美しいグラフと共に表示したところで全く意味がない。全然ない。それを眺めたところで、なにの知見も得られない。ビジネスに活きる知見というのは、現状の何かを変化させて、前後でより高い売上・利益・PV獲得に至ることである。さて、何を変化させたらその結果が得られるのか。『その勘所をいくつ持っているか、またその検証実験ができるのか』にかかっていると思う。企画会議などでは、そういった勘所が多く、多様な意見を数多く人がいると思う。そういった人への裁量権、自由度を少し高めてみてはいかがだろうか。

例えば、以下のようなデータで考えてみよう

タクシー.png

これを、とあるタクシー会社のドライバーさん達の、1日の売上だとする。ちなみに、棒グラフが売上。折れ線グラフが客単価だったとする。さて、こういったデータを見たときに、あなたは、これをどう読み解いて、ビジネスに活きる知見を得るだろうか。佐藤さんが、売上、客単価ともにトップなので、彼に関するファインディングスを見つけて、他の人に応用するのか。いや、鈴木さんは売上が低いが、客単価がそのわりには、高い。そういった効率的な運転・仕事を他の人に応用するのか。

はたまた、このデータからは、なにの知見も得られないので、他のデータを取りに行くのだろうか。

ステップとして2段階あることに気が付いただろうか。まず、現状のデータを見たときに、見つけられる知見を絞り出す。その次に、どんなデータを追加したら、新たな気づきを得られるだろうか、そこをどれだけ現実的-非現実なラインで考えられるかがポイントだと思う。

さて、このデータに後、なにがあればよいだろうか。ざっと、書くとこんな感じかもしれない。
その日の天候
お客様のデモグラフィック(性別、年代、居住地、職業など)
乗った場所から降りた場所
タクシー利用の目的や普段の利用頻度
ドライバーの社内での対応力
ドライバーの運転
走行中なのかターミナルなのか
車体の色
ドライバーがお客さんを見落とす率
普段の平均走行速度、
などなど

さて、あたなは他、こんなデータも必要!!と思うところはあるだろうか。

そこでなにかの意見が出る場合は、そのデータを得て、こういう取組に活かせるかも!!という発想があるのだと思う。ただ、ここでどれだけアイデアを出せれて、それぞれのデータを如何にして、取得できるのかを知っていることがここでは重要である。

それら出てきたアイデアをデータ化して、それぞれのドライバーに当てはめてみる。また、取得が難しいデータがあったとしたら、それを可能にする技術について知る必要がある。

最も大切なのは、「このデータがあればこういう取組に活かせるかも!」と思えるかである。技術的にデータがとり得るかは、実は調べればなんとでもなる。それに、けっしてとり得ないデータかどうかなんか、やっていくウチに気が付く。なにより大切なのは、これらデータで、甲乙、〇×、高低、なにかを判断し、それを何に活かすのかである。

そうする上では、最もは売上・利益につながることであるが、それに行くにはステップが必要である。効率化や従業員の満足度、顧客の満足度、走行台数の効率化、選択と集中、コストの自然な削減などなど。本当にデータサイエンスにおいて重要なのは、この何に活かすのかなのかもしれない。この選択肢をいかに、多く持ち得ているかが、データサイエンスを伸ばし、売上に貢献する第一歩なのかもしれない。ただし、この領域はトライアンドエラーでもある。とり得たデータを見ながら、データの高低が表れたときに、なにかの化学反応を起こして、売上に影響することもある。その、スタートから行くのかゴールから行くのかで、見えてくる答えは異なる。さて、それら作業を根気よく、執念深く、取り組むことができるのか。半期で成果がでないからといって、見限ってはいないだろうか。人類が得た、データ分析という知見は、一筋縄ではいかないのも、これまたおもしろき事実である。

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プロフィール

大川哲志

大川哲志

1983年生まれ。滋賀県出身。日本全国の企業のweb事業部を担うwebteamを創業。
サイトやアプリのコーディング、プログラミング、ディレクションなどを行いながら、新サービスの立ち上げやマーケティングリサーチを行う。

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