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» 2013年2月20日 更新

価値観経営の時代。ソーシャルメディアが変えるマーケティング アイスホッケー女子日本代表の「フェイスブック利用禁止」は正しい戦略か


今回注目した記事は、アイスホッケー女子日本代表選手のフェイスブック利用を全面禁止するように監督が通達したという上記の記事です。

どのスポーツ協会もファン層の拡大、競技人口の拡大は急務だと思います。アイスホッケーに関しても、少子化の時代他の競技と競技者を奪い合う非常に厳しい時代であるはずです。ならば、これだけユーザー人口の拡大したフェイスブックを個人が使うことを禁止するのは、戦略としては正しいとは言えません。

もし、仮に11年のサッカー女子代表のツイッターでの事件を教訓とするならば、選手自身の利用を禁止したとしても相手が利用していれば何の意味もなく、かえって拡散した情報には止めをかけることができなくなってしまいます。

ソーシャルメディアのリスク管理において、最初に挙げられるリスクは「使わないことのリスク」です。

私が仮にアイスホッケーチームの担当だとすれば、個々の選手に対し、プライバシー設定の見直しや投稿しても良いもの、ダメなもの、ファンを増やすための活動に協力してもらう等、積極的な活用を推奨すると思います。もちろん競技に集中するために、携帯をはじめコミュニケーションツールを練習時間に制限したり合宿中に制限することは必要でしょう。

その上で、チームの公式フェイスブックページを活用して積極的に情報発信をしたり、コミュニケーションをしていくべきです。 女子アイスホッケーが注目を浴びているこの時期を逃す手はありません。

誇り高きチームの一員として、次の事は守るようにという「ルール」を徹底し、その上で自由な活動を保証するというのが今回の目的を達成する上での最適の方法なのではないでしょうか。 恐怖感が先立って「禁止」としてしまうことは一番避けなければならないことだったと感じます。

ブレーキを持たないクルマは暴走するしかありません。 今回はまさに、ソーシャルメディアの活用について「ブレーキ」を持っていなかったことが「事故を起こさないためには自動車を車庫に入れたままにする」という選択になったのだと思います。

ソーシャルメディアのリスクをしっかりと把握し、どのように活用し、また濫用を防ぐかの知識を蓄えることは、スポーツ団体をはじめあらゆる組織に必須のスキルとなってきます。 今回の禁止措置が、ソーシャルメディアの活用を真剣に検討するきっかけになればと思います。



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プロフィール

石田陽之

石田陽之

株式会社サイバーブリッジ代表取締役、中小企業のSNS活用&リスク管理、海外企業の日本マーケティングコンサルタント。

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