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» 2013年12月13日 更新

価値観経営の時代。ソーシャルメディアが変えるマーケティング 海に眠るワインが教えてくれた事~ソーシャルメディア時代の商品開発~

商品にはストーリーが必要だ。最近はコンテンツが重視されるマーケティング環境にあり、様々な分野の人からそんな声を聞く機会も多いと思う。ストーリがある事で、その話をみんなにも聞いてもらいたい、こんな面白い商品があるよとみんなが伝えたくなる。その結果ソーシャルメディア上で情報が拡散するためだ。

これから見ていただく商品に、あなたも大いに刺激を受けるかもしれない。

南伊豆の海底で熟成されたワイン SUBRINA.png

http://www.subrina.info/

サブリナ。南伊豆の海底で熟成されたワインである。

南アフリカ産のワインをそのまま販売すれば誰にも注目されないワインだったかもしれない。しかしこの販売主は、そこにあるイメージを重ねあわせたのだ。それが「大航海時代」。 沈没船に積まれたワインが数百年の眠りから覚め・・・といった話は一度は聞いたことがあるかもしれない。そんなイメージをそのまま商品にするために、南伊豆の海底にワインを沈め、その表面の劣化や錆、フジツボなどの付着を売りにするという商品を作り出したという事だ。

さて、あなたなら

・7か月熟成されたワイン
・7か月海底で眠ったワイン

このどちらを欲しいと思うだろうか。

商品にストーリを付け加えるとは、まさにこういう事なのだ。

しかもそのストーリーを強化する様に、シーリングの工夫やコルク、ボトルの選び方、そしてあえて喜望峰を連想させるような「南アフリカ産」のワインを使うという周到さ。見事としか言いようがない。

ちなみに南アフリカは地中海性気候である。これは豆知識。中学校の社会の試験に出る。

コンテンツマーケティング、インバウンドマーケティングといった様々な用語が飛び交う今の時代、全体を俯瞰してみると、情報過多の中でいかに自分を見つけてもらうかという事に尽きると思う。テレビCMを見なくなった、Youtubeでしか音楽を聞かなくなった、スマートフォンのシェアが上がっている。情報をどこで受け取るかは日々変化し続けている。だからこそどんなメディアであっても対応出来るコンテンツ力そのものが重要というわけだ。

【インバウンドマーケティング対談】高広伯彦+大元隆志:
最終回 マーケティングの観点で企業が目指すべきポジションは「パブリッシャー」
http://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1312/13/news010.html

上記対談記事の中で「企業が目指すべきポジションはパブリッシャー」だというのは真理だと思う。見つけてもらうための惹きつける力のあるストーリーをパブリッシュ出来るかどうか。それができれば、ソーシャルメディアでもテレビでも新聞でも人づてに聞きつけてどんどんとお客さんが集まってくる。 以前よりもそれがインターネットの力で大きくなってきているという事なのだと思う。

ただのワインをロマン漂う大航海時代のワインに変えたサブリナ。ありふれた商品であっても、誰もが欲しがる、そして様々な媒体で取り上げられる商品を生み出す事に成功した。商品がなかなか注目されない。そんな悩みの方も多いと思う。そんな時、この海底に眠るワインを思い出して欲しい。きっと何かヒントを得られるはずだ。

商品開発からマーケティングは始まっているのだ。

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プロフィール

石田陽之

石田陽之

株式会社サイバーブリッジ代表取締役、中小企業のSNS活用&リスク管理、海外企業の日本マーケティングコンサルタント。

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