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» 2014年6月 4日 更新

価値観経営の時代。ソーシャルメディアが変えるマーケティング バイラルメディアの終焉と伝統メディアの復活。そしてその後

バイラルメディアが米国で注目を集め、さらに今年に入って日本でも類似のウェブサイトが雨後の竹の子のように現れてきて、その存在感を増しているように思われる。

しかし、そうであろうか。

確かに、埋もれた写真・記事・動画を再定義し、それをキレイにまとめて見せる「キュレーション」の役割として大きな影響力がある事は米国の事例を見ても明らかである。

今年に入った時のブログで「セマンティック」なウェブの元年であると申し上げたが、まさに映像や画像などのテキストデータがない情報にタグ付けする(意味付けする)という意味で、とても重要なサービスとなるのは間違いない。

その一方で、過剰な扇動ともとれる釣り記事も横行する事になり、こういった種類のメディアそのものの信頼性がどんどんと低くなってきているのも間違いない。ソーシャルメディアで広がっていくこの情報消費がどこかで崩れてくる日がそう遠くない日に訪れるのではないかというのが今回のブログのタイトルにもある「バイラルメディアの終焉」という意味だ。

バイラルメディアの特徴として、どうしても二次情報の加工になってしまうというものがある、バズフィードもその危機感を持っているのか、調査報道など凄腕の編集者を招き入れコンテンツの強化を図っている所だ。

そう、

そしてその凄腕の編集者がどこから来たのか。
そのうちの一人がChris Hamby氏。彼はピュリツァー賞を受賞した調査報道の第一人者。
炭鉱労働者たちが長期間にわたり粉塵を吸い込んだ事でかかった炭塵肺について、弁護士や医者らが鉱夫たちの給付金に対する支払を拒否するように不正を働いていたことを報道し続け、NPO団体として賞の獲得にいたりました。
その他、ウォールストリートジャーナル紙出身のMark Schoofs氏や、ロサンゼルス・タイムズ出身者も含まれている。

センセーショナルを煽るような動画や写真記事を掲載し、それがまたたくまにソーシャルメディアを駆け巡るという今のインターネット環境を巧みに利用した仕組みのバイラルメディアが、伝統的なメディアの編集者を次々と招き入れている現実をみて、どう思われるだろうか。

これは、バイラルメディアの終焉と伝統メディアの復活を意味していると思わないだろうか。

伝統的なメディアが紙の媒体からインターネットへ、その過渡期に現れたバイラルメディア。

その融合こそが、実は最後の終着点なのかもしれない。

つまり、「伝統的なメディアのトレーニングを積んだ編集者が運営するバイラルメディア」
このようなメディアが最後に勝者となるという事を示唆している。

そして、企業活動に目を向けてみれば、自社ウェブサイトの展開で一番重要なのは「編集者」であるという事なのかもしれない。

ウェブマスターはウェブエディターへ
企業のホームページ担当者の仕事はより「編集者」的な仕事になっていくだろう。

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プロフィール

石田陽之

石田陽之

株式会社サイバーブリッジ代表取締役、中小企業のSNS活用&リスク管理、海外企業の日本マーケティングコンサルタント。

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