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» 2012年12月 6日 更新

元・百貨店マーケッターが見た【住宅業界】の明日 『工務店のレベルが低いから断熱義務は課せない』と国交省

 ネクスト・アイズ早坂です。

 16日の総選挙に向け、2012年12月4日に公示されたことをうけ、
街頭演説などで、各候補者の政策を見聞きする機会が始まりました。
 
そんななか、各候補者の政策が読めなくなってきている現在。我々は何を
すべきかを考えてみました。

 バブル崩壊後の百貨店店頭において、いち早く苦境を脱したのが顧客と販売員
個人の関係性がしっかり構築されていた【ライフスタイル提案型プランド】。
 購買商品や業界、そして時代が変わっても、消費者の本質的消費動機が大きく
変わったとは思えません。 

 つまり、何をすべきかというと、自社と顧客との関係をしっかり育成すること
ではないでしょうか。
 

 住宅の高性能化に向けた資料集めをしていて見つけた記事です。


2011年08月23日 前田 武志オフィシャルブログ

   「工務店のレベルが低いから断熱義務は課せない」と国交省



 前田 武志 氏は、言わずと知れた元国土交通大臣です。


 住宅の省エネ化において「断熱基準の義務化」は大変重要なテーマ。
世界の先進諸国では、エネルギー問題の解決策として再生可能エネルギーの導入
促進とセットで住宅断熱の義務化が当たり前となっています。

 国内でも義務化議論が進み、最初は住宅の省エネルギー基準の見直しに踏み込め
なかった国交省が、次年度に向けて一気にその勢いを加速していることは、現在明らか
になっています。


住宅の省エネルギー基準の見直しに躊躇していた理由

 さて、いままで国交省が住宅の省エネルギー基準の見直しに躊躇していた理由とは、
建前上は中小工務店のレベルが低いためと回答。

 現在では優れた断熱基準を持つドイツでも、断熱基準の義務化に際しては日本
と同様、人材問題を抱えていたそうです。
ドイツの施策は、義務化導入まで猶予を持たせ、かつ行政が主導して人材育成に
取組み、その後導入に踏み切ったそうです。

 その結果、ドイツ国内でも高性能な断熱材の普及が進み、高性能で安価な
ドイツの建材が、世界に市場を広げているそうです。


 一方、日本では2020年までの段階的な省エネ基準適合義務化実施に向け、実際
に住宅を建てる現場の技術者を対象とした『住宅省エネルギー施工技術講習会』
が全国各地で開催されております。おおむね講習会は好評ながらも、受講動員
目標1万1000人(計画初年度)【5年で20万人】の達成には、たいへんな苦労が
続いているそうです。

      住宅省エネルギー施工技術講習会
        http://www.shoene.org

 一般消費者に対する啓蒙も、公的機関で編纂している資料のわかりにくさ、総選挙
に伴う社会全般における問題点の視座の変化に伴い、住宅の省エネ化・スマート化
に対する関心度は一気に下火になっています。
電気料金は値上げしましたが、照明をこまめに消すなどの節電工夫で、なんとか
抑えられるレベル。また、自宅近所のガソリン代もリッター130円~140円に値下がり。
光熱費+ガソリン代負担が若干軽くなった印象を受けます。

 ※視座=誰の立場でその事象を観るか、
     相手の「目的」と「期待」を理解することを含む


日本を代表するエクセレントカンパニーの相次ぐ【格下げ】

 しかし、総選挙が終われば、消費税増税論議はもとより省エネ化に関する議論
そして、巻頭に述べた社会保障に関する話題は、金融や国際情勢と同様な重みで
決まっていきます。

 平成25年度の税政改正大綱や予算審議も、単に公表や審議が1ヶ月以上遅れる
だけのこと。一方、日本を代表するエクセレントカンパニーの相次ぐ【格下げ】
(BB格という投機的格付け)は、国債金利上昇圧力(=住宅ローン金利上昇圧力)と
して、ご祝儀相場と化した株・為替市場の落ち着きとともに、じわじわと影響を
及ぼす可能性があります。

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フィッチ・レーティングス 格付会社一覧

ソニー BB-(3段階格下げ:更に格下げ方向)
パナソニック BB(2段階格下げ:更に格下げ方向)
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増税前に建築したほうがトクか、増税後のタイミングを観て建築したほうがトクか

 消費税増税前に建築したほうがトクか、消費税増税後の落ち着いたタイミングを
観て建築したほうがトクか。

 金利が変わらず、所得が高いまま変わらず、資材や手間が増税を契機に下がる
可能性が高いと読み、駆け込み需要の対応を進めながら、消費税増税後に落ち着
いて建築する可能性が高い【優良見込客】に対し【新居での暮らし方】や【省エ
ネ対策】を通じた"コト提案"を続け、自社と顧客との関係性を育成すべきです。
 ただし、格付会社による格下げをきっかけとした金利上昇(=暴落)の可能性も
捉えておく必要はあります。
※金利上昇局面にかかると、国内経済が一気に悪化する、という深い懸念は
  依然として否定できませんが・・・

 駆込み需要の対応を進めるのであれば、予算にかかわらず値段の安さだけが
選択基準になってしまうことも想定した戦略が必要となります。
 ファストファッションや量販店PB食品・家庭用品の消費動機と住宅購買動機
が異なることは自明の理ですが、消費者が考える施工会社選定基準が価格志向
に振れてしまうと、住宅購買動機がファストファッション消費動機と似たような切り口
になります。


 大赤字になっても案件を獲得することが至上命題であるならば話は別ですが、
ある程度の粗利益を確保することが前提ならば、見込み客の育成段階から慎重な
配慮を持って関係性づくりに取り組んだ方が良い、と心から思っています。

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プロフィール

早坂 淳一

早坂 淳一

中立の立場で住宅全般に関する対応を承るネクスト・アイズ(株)にて【ブチョ~】と呼ばれる立場で《ハウスネットギャラリー》という注文住宅リフォームポータルサイトを運営しながら、《ハウスネットギャラリー》でわかったお客さまの興味/関心と、あちこちから直接、間接的に聞いてくる市場/行政/政治の動きを掛け合わせて、主に新しいことを立ち上げるような仕事をしてます。

カテゴリ

  • Webサイト構築
  • キャンペーンノウハウ
  • ソーシャルメディアマーケティング
  • データ分析/効果測定

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