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» 2012年10月10日 更新

ちびクロの細かすぎて伝わらないネットサービスの話 【ECサイト SEO対策】ザッポス(zappos)SEO研究

 こんにちは。黒須敏行と申します。

 初めましての方が多いと思いますので軽く自己紹介をします。

 株式会社アルコというウェブマーケティングコンサルティング会社でセールスチームのリーダーを務めています。

 アルコはSEO対策を得意としている会社で、これまでベネッセやリクルートといった会社が運営しているような大規模なサイトのSEO対策をサポートし実績を上げてきました。

 このコラムでは集客施策が優れている会社を外から分析して、マーケティングのパフォーマンスがアップするノウハウを提供することが目的です。

 あとここでいうマーケティングの定義は「見込み顧客を集める」ことを指します。

 要は商品を買ってくれる見込みのある顧客を集めることです。

 第1弾としてはECサイトにおいて最も上手にSEO対策を行なっている最良の実践例を紹介したいと思います。

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 研究対象はzappos(ザッポス)です。ザッポスを簡単に説明するとアメリカ発の靴のオンライン小売サービスです。2008年2011年現在の年間売上20億ドルをている会社ですが、アメリカの数多ある企業のなかで、今現在最も注目を浴びている企業といっても過言ではありません。2011年にはフォーチュン誌が選ぶ「働きたい企業トップ100」という格付けの6位に選ばれています。売上規模だけでいえば、より規模の大きい会社は他にもありますが、ザッポスがなぜそんなにも影響力を持っているのでしょうか?

 ザッポスが注目される理由の1つに企業文化が挙げられます。ザッポスでは顧客に感動(ザッポス流に表現するとWOW)を届けることが社是となっています。日本でもこういったことを謳っている会社は多くありますが、それを過剰に実践しているのがザッポスです。ザッポスを象徴するエピソードとして有名なものとしては、競合他社の商品を紹介するというものがあります。仮にユーザーが求めているものが、サイトにない場合、社員は競合他社すくなくとも3社のウェブサイトを調べ、在庫があった際にユーザーに他社のサイトを教えるように訓練されています。こういった取り組みは短期的には利益になりませんが、そういったサービスを受け感動をしたユーザーは再びザッポスを使うようになります。リピーター顧客を増やして成長しているところもザッポスの特徴ですね。その他にもサイトを使うユーザーに対して感動を与えるための取り組みを様々行なっています。

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 最近はamazonに8億ドルを超える金額で買収されたことでも話題になりましたが、今回注目すべきはザッポスのSEO対策の強さです。前提としてアメリカの靴のオンラインコマースサイトのなかでは圧倒的に流入が多いです。

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 amazonから買収を受けたことで、リンクをもらうようになりましたが、ザッポスはamazon.comよりもSEO対策が強いことが特徴で、SEO対策が大きく流入に寄与していることが想像できます。

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 なぜこういったことをザッポスができているのかということを説明していきます。

 ザッポスの強さを説明する前にまずECサイトにおけるSEO対策の大事なポイントをおさえましょう。基本はワード、コーディング、リンクです。考え方としては似ているのですが若干異なります。

 重要なことは、
  1. キーワード発掘
  2. コンテンツのユニーク化
  3. クリック階層の短縮
の3つです。

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 キーワードについてから説明をします。まずECサイトを対策するワードのタイプは3つしかありません。
  1. カテゴリ(ゲーム、スマートフォンなどの商品分類)
  2. 目的(プレゼント、ギフトなどの商品を買う目的)
  3. 詳細(PSP、iphone4sといった具体的な商品名)
の3つです。

 これらに、価格・口コミ・ランキング、送料無料などの多種多様のワードがかけあわされ膨大なキーワードになりますがまずは大元となるキーワードタイプを抑えるのが重要です。そして何のワード白地になるのかということ意識しながらワードを発掘していくのが大事です。

 ちなみにザッポスはブランド名のかけあわせの集客が凄いです。これらをどのように対策しているのでしょうか?

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 通常の対策としては、ブランドのトップページに「シップス」といったブランド名、下層の商品カテゴリに『シップス Tシャツ」といったワードを対策するのが普通です。

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 ただサイト内のリンクが集まりやすいのは、ブランドのトップページです。以下のスライドを見てもらうとわかるのですが、ブランドのトップページにページ内からのリンクが集まる構造になっています。これはザッポスだけではなく、多くのECサイトに共通する特長です。そのため、下層の商品ページの対策が弱くなってしまうことが多々あります。

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 ザッポスはそういった課題を解決するために、パワーが強いトップページのtitleタグに対して対策ワードを入れることでSEO対策を成功させています。更に凄いのは、キーワードの並びが綺麗に検索数順になっていることです。これらがブランド毎にユニークになっているため、おそらくあらかじめ各ブランドワードのかけあわせを洗い出して、検索数が多いものを順に出しているのでしょう。

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 まとめます。
  • ECのSEOにおいて重要なことはワード、コンテンツのユニーク化、リンク階層の短縮
  • ザッポスは検索数が大きいワードを対策するため、リンクが集まるブランドトップぺージで対策を行なっている
 次回はザッポスが行なっているコンテンツのユニーク化について話します。

 それではまたこの場所でお会いしましょう!

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プロフィール

黒須敏行

黒須敏行

早稲田大学在籍時に株式会社アルコにアルバイトとして参加し入社。現在はコンサルタントとしてベネッセやラクスルなどが運営する大規模サイトを中心にウェブマーケティング改善のプランニング及びコンサルティング活動を行なっている。

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