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» 2013年6月28日 更新

目指せ! セクスィー・データサイエンス・マーケター オフィス用品小売企業が実現した、アナリティクス「プロセス化」 ~アナリティクスを始めよう!講座5



前回まではアナリティクスを成功に導くための3つのフェーズのうち、初めてアナリティクスに取り組むための第1フェーズについて見てきました。今回は、アナリティクスを業務に落とし込み、業務を変えていく第2フェーズについて、ある先進的な企業の事例を見ながら学んでいきたいと思います。

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その会社とは、「オフィス・スーパーストア」というコンセプトをもとに今や年商194億ドル超、4大陸22カ国に2,000店舗を展開するまでに発展を遂げているオフィス用品・ビジネス機器の販売小売企業 Staples Inc.です。

Staplesは顧客企業がオフィス用品や家具、ビジネスサービスを必要とした時にはに常にStaplesに声がかかるよう、サービスのパーソナライズ化を目指していました。そのため彼らはアナリティクスをマーケティング業務に落とし込み、利益の源泉となっている最優良顧客のロイヤリティ構築に着手したのです。


 オフィス用品小売業 Staples が実現した、アナリティクスの「プロセス化」
Staplesは長年の経験から、ビジネスを発展させる最良の方法はオンライン・通販・店舗に関わらず、主要顧客の購入パターンを注意深く観察することだと考えてきました。そのため、彼らも第1フェーズの企画・データ探索・変数作成・モデル構築の4ステップを徹底し、顧客についての洞察を引き出す取り組みから開始しました。この結果、主要な顧客企業の購入額が低下すると素早く察知できるようになったのです。

彼らはさらに、アナリティクスを成功させる第2フェーズの最初のステップ、「プロセス化」にも取り組みを始めました。
mini_oshima.gif プロセス化ってなんでしょう?
  プロセスって、手順とか過程、処理なんて意味がありますが・・・。
  助けて!えんぞう先生!
20130628_1.jpg  

プロセス化とは、アナリティクスを実際の業務手順に落とし込み、業務を変えるレベルにまで進化させることを言います。第1フェーズがある一つの業務に適用されていたのに対し、第2フェーズでは複数プロジェクトで同時実行できる仕組みを用意し、適用業務や対象となるデータを拡大していくフェーズでもあります。

例えばStaplesでは、顧客企業の購入額の低下をいち早く検知するだけでなく、購入パターンの変化などから休眠化する確率が高い顧客が誰なのかを予測する分析モデルや、顧客一人ひとりに最適なオファーを分析するモデルを構築し、キャンペーン管理システムを活用しながら業務の中に落とし込んでいきました。

これにより、
 1. 休眠化の確率が高い顧客をいち早く検知
 2. 分析結果と事前に設計したルールに基づき顧客ごとに最適なオファーをシステムが自動作成
 3. 即座にフォローキャンペーンを実施
というプロセスが自動的に回り始めるようになったのです。
 
Staples ではプロセス化の実現により、キャンペーン担当者の都合や経験に基づいて対象者やオファー内容、実施時期をその都度、企画・実行するのではなく、科学的な根拠に基づき、最適な対象者に、最適なタイミングで、最適なキャンペーンを自動的に実施できる環境を手に入れたのです。
mini_oshima.gif なるほど! 複数の分析モデルで導きだされた洞察が
  キャンペーンのトリガーになったり、対象者選定や
  キャンペーン内容の判断に
活用されているんですね。

  分析で洞察を得ることが目的なんじゃなくって、
  分析結果に基づいて、業務を効率化したり高度化する事が
  アナリティクスでは大切なんですね。
 

さらに高度化するプロセス化 
さらに彼らは効果検証までもを通常の業務プロセスとして組み込むことで、顧客の満足度を上げることに成功しています。

キャンペーン結果を素早くデータベースに反映し、反応が高かったEメールキャンペーンを瞬時に把握・分析できるようにすることで、顧客一人ひとりの興味や嗜好についての理解を深めることができ、顧客が興味の無い無関係なメールや論理性のないメールキャンペーンをすぐに停止し、顧客が求めている情報だけを発信できるようになったのです。
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mini_oshima.gif すごい!
  
キャンペーンの分析結果までもが業務プロセスに組み込まれ、
  改善に活かされていくって、最強です!セクスィーです!!!


Stapleでは、分析結果を店舗担当やオペレーションスタッフとも広く共有し、在庫すべき商品を決める際にも役立てています。例えばコピーセンターのような特殊部門のニーズは他の部門とまったく異なるので、店舗担当者は分析情報を頼りに仕入れを検討するのです。

アナリティクスは今や、Staplesのさまざまな部署や業務のプロセスに息づいているのです。

mini_oshima.gifアナリティクスにおける「プロセス化」の重要性を理解した私。
   セクスィー・ポイントを 5ポイントと、電卓3個をGetしました!
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【参考文献】
 ・「最優良顧客層に適切なオファーを行い、顧客維持を促進」 (SAS Institute 顧客事例)
 
 

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プロフィール

大島 玲子

大島 玲子

SAS Institute Japan株式会社 でBtoBマーケティングのキャンペーン企画/管理を担当。愛犬と一緒に、サッカー観戦をするのがお気に入りの時間。

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