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» 2012年11月12日 更新

アカデミックが見た社会 大学教員がソーシャルメディアを活用する5つのメリット

皆さん、こんにちは。

河野義広です。今回で連載も3回目となります。
徐々にペースも掴めてきたでしょうか。

ところで皆さん、大学の先生に対してどのようなイメージをお持ちですか?
物知り?言うことが難しそう?変わり者?・・・

いろいろなイメージをお持ちの方がいると思いますし、確かに変わり者かな?という先生もいらっしゃるかも知れません。皆さんに親しみを持ってもらえるとうれしいですね。

さて、今回は大学教員がTwitter、Facebookなどのソーシャルメディアを活用するメリッについてまとめました。
  1. 研究成果を一般の方にも知ってもらえる
  2. 世間からのフィードバックが得られる
  3. 自分の考えをブラッシュアップできる
  4. 学生に考え方を伝えることができる
  5. 卒業した学生とのコネクションを維持できる
以上の5つのメリットが考えられます。では、それぞれについて見ていきましょう。

1. 研究成果を一般の方にも知ってもらえる

通常、研究成果は論文学会発表で公表します。しかしながら、一般の方々はそういった論文誌を読んだり、学会発表を聞いたりする機会はあまり多くありません。

そこでソーシャルメディアを通じて、一般の方にも分かりやすく研究成果を発信することで、例えば、高校生や大学生にも興味を持ってもらうことができます。これは学生獲得のチャンスにもなります。また、開発した技術を企業の方に知ってもらうことで、研究成果の事業化も期待できるかも知れません。

つまり、自分の知識を必要とする人に見つけてもらいやすくなります。

2. 世間からのフィードバックが得られる

研究の方針や成果に関するフィードバックは、大学関係者との情報交換や学会発表であることが多いです。学会は有識者の方が多いので、そこでの意見は大変貴重ではありますが、一般の方からの広い意見が大切となることもあります。特に、地域社会に根ざした研究を行う場合は、地元の方々の声が非常に大切です。

ソーシャルメディアは、普段の研究活動だけでは得られない意見を頂ける可能性を秘めたツールです。ソーシャルメディアを通じて、そのような意見を頂ければ、研究の進展から考えても非常に有益だと思います。

3. 自分の考えをブラッシュアップできる

研究者というと、研究室に閉じこもって実験をしているイメージをお持ちの方もいるかも知れません。もちろん、時にはそういうことも必要です。ただし、自分の考えをブラッシュアップするためには、頭の中で考えていることをアウトプットし、自分の考えを整理することが大切です。

ソーシャルメディアでの情報発信は、自分の考えが世間に露見することになりますので、当然、分かりやすくまとまっていなければなりません。情報発信に加えて、フィードバックを頂くことで、閉じこもった発想からオープンな視野を得ることができると考えます。

ただし、論文や特許に関係するような研究の核となる重要な情報は発信できません。あくまでも、自分の考えをブラッシュアップするのに必要、かつ周りの方々に有益な情報です。

4. 学生に考え方を伝えることができる

大学の先生は、各地を忙しく飛び回っていることもあり、学生からすると何を考えているか分からない、と思うことがあるかも知れません。

ここで、大学教員が自分の考え方、価値観、活動内容をソーシャルメディア上で発信することで、学生に対して自分の考えを伝えることができます。「今、何を考えているか」、「何に興味を持っているか」、「どのような活動を行っているか」などが学生に伝わるようになります。授業やゼミなど、学生と接することのできる時間はどうしても限られているので、考え方が伝わる仕組みは大切です。

ソーシャルメディアを活用することで、学生が先生の考え方を知るきっかけになればと思います。

5. 卒業した学生とのコネクションを維持できる

大学を卒業すると、学生とのつながりはあまりなくなってしまうのが現状です。基本的に学生は4年で入れ替わってしまうので、大学教員は絶えずこういった問題を抱えていると思います。卒業して数年後に連絡を取ろうとしても、電話番号やメールアドレスが変わっていることもあると思います。

そこで、学生とソーシャルメディアでつながっておくことで、卒業後もずっとコネクションを維持することができます。特にFacebookは、個人と結び付いたサービスですので、基本的にアカウントは一生変わりません。

ただし、ここで注意しなければならない点があります。Facebookはプライベートな側面が強いため、学生が教員とつながることを必ずしも望まないということです。教員からリクエストがあると断りにくい場合がありますし、強要するのもよくありません。

その場合は、LinkedInでつながっておくとよいでしょう。LinkedInはプロフェッショナルなネットワークであるため、教員とつながっておくことは、学生にとっても今後のキャリア形成の上で価値があると思います。教員側もLinkedInを活用し、人脈を作ったり、学生を推薦したりできるとよいですね。

まとめ

今回、大学教員がソーシャルメディアを活用するメリットを説明しました。ソーシャルメディア上で発信することは、自分のマーケットを探すことにつながります。自分の知識を必要とする人が見つかります。是非、大学教員の方々にも積極的に活用して頂き、ご自身の活動に役立てて頂けると幸いです。

それでは、次回もよろしくお願いいたします。

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プロフィール

河野義広

河野義広

東京情報大学教員。ソーシャルメディアの社会的影響をテーマに「学生のパーソナルブランディングによるキャリアデザイン」、「教育現場でのソーシャルメディアの認知・指導方法」などを研究中。実生活すべてが研究対象。

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